プリムラ・ジュリアン-1- (ページ43)

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「お邪魔します〜」

佐「お邪魔されま〜す！」

相変わらずの嫁に囲まれたこの空間が大介らしくて笑みが溢れる。

と同時に、この部屋で木下さんと、なんて考えて胸が痛む。

佐「あ！見てみて！これこないだ限定品買ったんだよ！！この衣装とかちょ〜可愛くない？」

私の嫁への視線に気づいたのか、嬉しそうに熱弁する。

「その衣装、私も可愛いと思ったよ」

佐「でしょ！！やっぱAならわかってくれると思ったわ！」

そうだよ、大介のこの趣味だって私なら理解できる。
一緒にアニメだってみるし、囚われた嫁をゲームセンターで救出だってするよ、
限定品の為に朝早くから並ぶし、イベントにも付き合う。
だから木下さんなんてやめて私にしたらいいのに。

佐「お〜い、ぼーっと嫁見つめてどうした？」

性格悪いな〜なんて自分で自分に嫌気がさしていると、大介が不思議そうに見つめてくる。

「あ、ごめん、ご飯作るからキッチン借りるね」

佐「うん！」

「大介はアニメ見てて？昨日のまだ見てないでしょ？」

佐「そうなんだよ〜！Aってまじで俺の事わかんね！じゃ、お言葉に甘えて見てくるわ！」