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次にふっかに連れて来られたのは公園から徒歩15分ほどにある海だった。

何をするわけでもなくただ座って海を眺めている。


「この辺よく来るの?」

深「実家この辺なの。大学で一人暮らしするために引っ越したんだよね〜」

公園も海もふっかにとっては大切な場所なんだろう。



「そうなんだ。てことは、翔太もこの辺?」

深「そうそう、翔太と俺が高校同じこと知ってたの?」

「うん、翔太から聞いた」

深「へぇ〜俺がいない時に俺の話とかわら」

「なんでニヤニヤしてるの」

深「ん〜本当俺のこと好きだな〜って」

「どんな思考回路してるの笑」

深「照れなくてもいいのに〜」

「照れてない!てかなんで手繋いでるの」

気づけばぎゅっと手を繋がれていた。

深「だって寒いんだもん」

「そりゃあ冬の海だもん、寒いよ」

深「もっとくっつこ、そしたらあったかい」

そういいながらぎゅーと効果音がつきそうなぐらいくっついてくる。

「ふっか鼻赤いよ」

寒さで赤くなった鼻をツンと触れば

深「Aはほっぺ赤いね」

ふっかは私の頬に手を当てる

「手冷たいっ!」

深「かあいい」

「意味わかんない、」

頬に当てられたふっかの手に繋がれていない自分の手を重ねて握る。

深「え、」

「私の手あったかいの」

深「ん、あったかいね」

「でしょ、だからあっためたげる」

深「ありがとうね」

「うん、?」



綺麗な笑顔を見せると私の手を離しふっかは立ち上がった。

どんどん海へ近づいていくふっか。

慌ててふっかを追いかけるも距離は離れていく一方。


「ちょっと、ふっか!もしかして、」

変なこと考えてるんじゃないよね、?


波打ち際で立ち止まっているふっかに追いつき、隣に立つ。


ふっかを今離しちゃいけない気がして空いてる右手をぎゅっと握る。


「どうしたの?」


深「俺さ、海が怖いんだよね。」


海が怖い、?

あ、合宿の時も入っていなかった。



深「昔さ、色々あって海に入れないんだよ、」


「そうなんだ、」

なんて返すのが正解なのかわからず戸惑っていると


私の手を離して


深「でも今日こそは向き合うって決めたから、」



「ふっか?!」



彼は海に入って行った。

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月乃(プロフ) - 綾音さんさん» お返事ありがとうございます!パート4に突入致しました。そちらでもどうぞよろしくお願い致します🙇! (2023年3月6日 2時) (レス) id: c428a46953 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - mhygkjV6さん» 初めまして。コメントありがとうございます!切ない恋物語が一つのテーマなので、泣いて頂けたとは嬉しい限りです。頂いたコメントを励みに今後も更新してまいりますのでよろしくお願いいたします! (2023年3月6日 2時) (レス) @page50 id: c428a46953 (このIDを非表示/違反報告)
mhygkjV6(プロフ) - 初めまして。あまりのお話の面白さに一気読みしてしまった者です。主人公に感情移入しすぎて泣きながら読ませていただきました恥 とても続きが気になる作品!ぜひとも、続きを書いていただけること楽しみにしています! (2023年3月3日 17時) (レス) id: 78da2c283b (このIDを非表示/違反報告)
綾音さん(プロフ) - わー!早速の更新、本当にありがとうございます!!!いくらでも待ってますので、月乃様のペースで続けていただけたら嬉しいです☺️☺️楽しみにしてます! (2023年2月28日 1時) (レス) @page48 id: 234acb1ed5 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - 綾音さんさん» 初めまして!コメントありがとうございます。最近、お話の続きがなかなか思い浮かばず、行き詰まっていたのですが、綾音様のコメントを読み、また頑張ろうと思います。ご期待に添えるかは不安ですが、更新してきますのでこれからもよろしくお願い致します! (2023年2月28日 0時) (レス) id: 53a40f882c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月乃 | 作成日時:2022年8月15日 16時

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