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ゆた「うわあ、うまそ。ありがと、いただきます。」
『召し上がれ。薬も置いとくからね。食べれるだけ食べたら飲んでくたせえ。』
ゆた「すまん、まじサンキュー。」
『じゃあ洗濯溜まってたからやってくるねー』
ほっぺにうどんいっぱいにして喋れないまま大きく頷くゆうたをちょっと笑って寝室を出る。
昨日の夜熱あるって電話きたときよりちょっとはマシになってるみたい。
洗濯機回して、その間にリビングも換気して軽く掃除もして。
ゆうたが寝た頃に寝室に食器取りに行こうっと。じゃあちょっとデスクワーク進めとくか、と1時間。
そーっと寝室の扉を開けると、規則正しい寝息が聞こえる。
サイドテーブルの上の食器を静かに持ち上げた時。
ゆた「ん、あ、ごちそうさま」
『ごめんね起こしちゃったね。』
ゆた「んーん、ちょっとここ居てよ、」
『甘えん坊ゆたちゃんじゃん。』
ゆた「うん、だからここ居て」
怖いくらい素直で、目をとろんとさせて手首を掴んで離さないゆうた。
『どうした?心細い?』
ゆた「これおれ1人だからだったら寂死んでたわ。」
『じゃあゆうま寂死んでるね。』
ゆた「ゆうまがんば。」
ゆうまの安否をからかいながら私の手首は離さないみたい。
『寝るまでここ居てあげるよ』
ゆた「やさしー」
『病人だからね。』
ゆた「病人でラッキーだわ」
なんだかんだと話をしてるうちにゆうたが眠そうに瞬きをする。
熱でしんどそうで、いててって言いながら寝返り打つほどなのに。今日は過去1のジイジっぷりなのに。この愛おしさは何。
『あのね私、ゆうたのこと好きなんだ。』
ゆた「、、は?」
眠そうにしてたジイジの目がまんまるに開く。
『へへへ、めっちゃ驚いてる(笑)』
ゆた「へ?いや驚くやろ。、、え?」
『ごめんね病人に。つい愛おしさが破裂してしまって。』
ゆた「え、まじの、やつ?」
『まじだよ(笑)あ、でも返事とかが欲しいわけじゃないよ。気にしないで。私が言いたくなっただけだから。』
ゆた「気にしないでって、、言われても」
『熱あるから夢でも見たんじゃね?くらいに思っててよ(笑)
口に出して言いたくなっただけだから。』
ゆた「いや、、寝れんわ、、」
『寝ないんだったらあっちで仕事してくるね〜』
ゆた「え、そんなことある?」
『ちゃんと寝なよまじで!』
華麗に言い逃げをしてやった。
ほんとに言うつもりなんてなかったんだけど。
よもやよもや。
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ひかち(プロフ) - めめさんのお話めちゃくちゃ好きです♡︎ᵎᵎᵎ更新楽しみにしてます❇︎ (2022年2月8日 1時) (レス) @page9 id: 54d28e1412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めめ | 作成日時:2022年1月21日 21時