Episode 5 ページ40
*****
＿＿＿＿ 一週間後
若林｢さっきのクラスの人…、知り合いなの？｣
東条｢さっきの？クラスの人？…あぁ、坂本？｣
若林｢…違う、｣
東条｢…山上？｣
若林｢そう！山上愛理！｣
その名前を待ってたとでもいうように、若林くんの顔がぱっと明るくなった。
｢なに？何の話？？｣
全然話についていけなくて、私は首をかしげた。
東条｢ほら、朝若林がスマホ拾ったってやつ。
そのスマホの持ち主が、１組の山上愛理。｣
｢なるほど。｣
今朝、若林くんがスマホを拾ったとかで遅れてきたのを思い出す。
｢…へー、そういうこと？｣
東条｢何が？｣
｢好きなんでしょ、その子のこと。｣
東条｢…え！？｣
若林｢るっ！？る、るる、る！｣
キツネみたいに、"るるるるる" って連呼する若林くん。
図星じゃん。
東条｢え…、なに、マジ好きなの？｣
若林くんを落ち着かせると、驚いたように言うまさ。
若林｢好きっていうか…、その……。｣
東条｢え…、今日初対面だよね？｣
｢一目惚れかー。｣
そう言った私の口元は、さっきから緩みっぱなしだ。
その時、屋上のドアが開いた。
東条｢…お、のぶおじゃん。｣
原田｢あら、なーに。あんた菓子パン？
ちょっと栄養のこと考えなさい？｣
東条｢稲荷ばっか食ってる奴に言われたくねーよ。｣
職場体験依頼、まさものぶおと仲良くなった。
今では、こうして一緒にご飯を食べるのが当たり前になってきている。
原田｢…何よ、若林。食べないの？｣
田中｢食欲無いのか？｣
若林｢無いかも…。｣
原田｢食べ盛りの高校生が食欲無いなんて…、あんたもしかして……｣
若林｢………！｣
原田｢…病？｣
若林｢…違うよ。病気ではな……｣
原田｢恋の。｣
若林｢…るる！る……｣
のぶお、もしかしてエスパー？
原田｢今朝スマホを届けた子なのね？｣
若林｢うん。｣
田中｢若林、けっこう分かりやすくテンパっちゃうんだな。｣
｢キツネになっちゃうもんね。｣
若林｢なんて言うか…、好きとか恋とか言われると、緊張しちゃってさ。
…あ、誰にも言わないでね！｣
ひたすら初々しい若林くんを、のぶおは嬉しそうに見つめていた。
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. - ページ41、「若林｢あ〜、"る" って言うなよ若林ー。｣←これ、東条が言ったセリフですよ??若林が若林に言ってるってなってますけど‥。 (2021年3月24日 13時) (
レス) id: 8938ef0b4a (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - ninakoさん» ありがとうございます泣 そんなに褒めてもらえて感動です！ (2019年6月18日 0時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ninako(プロフ) - どうしよう、どきどきして切ない。切ない！すきです。 (2019年6月17日 19時) (レス) id: 4d463ce0f8 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - 鶴さん» ありがとうございます！ 頑張ります笑 (2019年6月17日 6時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - 続き、すごく楽しみにしています！ (2019年6月16日 21時) (レス) id: c081e3d2cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2019年6月9日 22時
