Ep.85 ページ37
｢…か、可愛い……！｣
子供の智司が写った写真を食い入るように見ていると、突然目の前からアルバムが消えた。
片｢没収。｣
｢ちょっと……！
いつもうちに来た時、私の見てるじゃん！｣
片｢それはそれ。これはこれだ。｣
｢意味わかんない！｣
片｢あ…、おい！｣
強引にアルバムを取ろうとしたせいで、智司を思いっきり押し倒してしまった。
｢…ｯ……ごめん。頭打ってない？｣
片｢ああ。だいじょ……ｯ……、｣
驚いたように目を見開いたかと思うと、智司は途端に顔を赤くして顔を逸らした。
｢…どうしたの？｣
片｢いや…、お前……、下着どうした。｣
｢え？……ｯ……あｯ……！｣
大きすぎるトレーナーから、胸が見えてしまったらしい。
｢その…、下着も濡れてて……。｣
恥ずかしい……。
片｢…悪ぃ。気ぃ使えなくて……。｣
｢ぜ、全然……。｣
片｢そ、そろそろ帰るか。送ってく。｣
そう言うと、智司は起き上がって上着を羽織った。
｢…………、｣
ドアノブに手をかけた智司の背中に、私は黙ったまま抱きついた。
｢私…、帰らないよ。…帰りたくない。｣
片｢何言ってんだ。親父さんたちが心配するだろ。｣
｢お父さんたち今日結婚記念日でね、旅行行ってるから帰ってこないの。｣
片｢…ｯ………、｣
｢今日、私がどれだけ心配したか分かる？｣
片｢…そのことは、悪かった。でも……、｣
｢お願い。今日は…、今日だけは、一緒にいたい。｣
血まみれで帰ってきた智司を見た時、胸がえぐられる思いだった。
今だって、目を閉じればあの姿が浮かんでくる。
一瞬でも離れることが、こんなに怖いなんて…。
片｢…帰らねぇとか、一緒にいてぇとか…、どういう意味か分かってて言ってんのか？｣
｢…………、｣
黙ってうなずけば、抱きしめられると同時に、諦めたようなため息が聞こえた。
片｢…どうなっても知らねぇぞ。｣
｢…ｯ………、｣
智司はまるで壊れ物でも扱うように私の頬に優しく触れると、そのままキスをした。
いつもと同じキスなのに、心臓が破裂しそうなくらいドキドキする。
｢…ｯ………──────────、｣
智司は私を横抱きにすると、額にキスを落として寝室に向かった。
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琴羽(プロフ) - ゆうきさん» ありがとうございます！私も映画見ました笑 智司かっこよかったですよね(≧∇≦) 続編でオリジナル書いてるのでぜひ読んでください！ (2020年8月27日 13時) (
レス) id: e0b082d93e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - いきなりすみません！映画見てまたハマってついに見ちゃいました！ちなみにこの作品見るの2回目です、、これからもっと見ると思います笑笑本当にキュンキュンさせられます！私個人としては、オリジナルストーリーが見たいので、作者様のオリジナルを書いて欲しいです！ (2020年8月27日 3時) (レス) id: 7ad2e8f6ef (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - どこの智司くん笑 近所にいっぱい智司くんがいるみたい笑笑 1番なんて嬉しすぎます！ 更新頑張ります！！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 更新ありがとうございます。どこの智史くんよりも琴羽さんが書く智史くんが1番好きです。毎回キュンキュンさせられてます。笑 今後も楽しみにしてます^ ^ (2019年5月6日 2時) (レス) id: 197940d511 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - なほなりさん» きゅんしてもらえてよかったです笑 更新頑張ります！ (2019年4月8日 4時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2018年12月21日 22時
