Ep.63 ページ14
｢ほんとに大丈夫だから！
案外気に入ってるの、この髪。｣
片｢けどな、｣
｢それとも…、そんなに似合ってない？｣
私は片桐さんを上目遣いで見つめると、そう言って彼の手を握った。
片｢いや…、似合ってるけど……。
…お前、ずりぃぞ。｣
その言葉に笑って誤魔化すと、私は彼をソファに連れ戻した。
｢私のこと思ってくれるのは嬉しいけど、そうやってすぐ喧嘩しようとしないで。｣
片｢好きな女守って何がわりぃ。｣
｢ありがと。…でも、十分守ってもらってる。｣
そう言って、いじけてしまった片桐さんを抱きしめる。
｢それに、私のせいで片桐さんが怪我するのも嫌。｣
片｢…怪我なんてしねぇよ。｣
｢じゃあ、これは何？｣
剛田先生との殴り合いでできた口元の傷をつつけば、片桐さんが軽く顔を歪める。
｢かっこいい顔が台無し。｣
片｢恥ずかしげもなくよく言えんな。｣
｢ふふ。だって大好きだもん。｣
片｢…はいはい。｣
｢それだけ？｣
片｢…何だよ。｣
｢ん？｣
片桐さんに期待の眼差しを向ければ、彼はふいっと顔を逸らした。
｢彼女にだけ言わせて自分はだんまり？｣
片｢…………。｣
｢…そういえば私、ちゃんと好きって言ってもらってない！｣
私がそう言えば、片桐さんの肩がﾋﾟｸﾘと揺れる。
｢…そんなんじゃ、愛想尽かしちゃうから。｣
落ち込んだようにそう言えば、彼の肩がまた揺れた。
片｢お前…、俺を脅してんのか。｣
｢…………。｣
何も言わずに見つめれば、彼は諦めたようにため息をついた。
片｢…わーったよ……。｣
やった！作戦成功！
心の中でガッツポーズしながらも、顔には出さずに彼を見つめ続ける。
片｢…──好きだ、A。｣
｢…ｯ………、｣
初めて言われたその言葉は、予想以上の攻撃力で。
片｢…おい、大丈夫か？｣
｢…ｯ………、｣
自分でも顔が赤くなってるのが分かって、慌てて顔を背ける。
片｢何で背けんだ。｣
｢いや…ちょっと……。｣
片｢さっきまでの威勢はどこにいった？ん？｣
片桐さんは楽しそうな声でそう言うと、私の頬を挟んで上を向かせた。
｢…ｯ………！｣
片｢…………、｣
片桐さんの熱を帯びた瞳が、私をじっと見つめた。
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琴羽(プロフ) - ゆうきさん» ありがとうございます！私も映画見ました笑 智司かっこよかったですよね(≧∇≦) 続編でオリジナル書いてるのでぜひ読んでください！ (2020年8月27日 13時) (
レス) id: e0b082d93e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - いきなりすみません！映画見てまたハマってついに見ちゃいました！ちなみにこの作品見るの2回目です、、これからもっと見ると思います笑笑本当にキュンキュンさせられます！私個人としては、オリジナルストーリーが見たいので、作者様のオリジナルを書いて欲しいです！ (2020年8月27日 3時) (レス) id: 7ad2e8f6ef (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - どこの智司くん笑 近所にいっぱい智司くんがいるみたい笑笑 1番なんて嬉しすぎます！ 更新頑張ります！！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 更新ありがとうございます。どこの智史くんよりも琴羽さんが書く智史くんが1番好きです。毎回キュンキュンさせられてます。笑 今後も楽しみにしてます^ ^ (2019年5月6日 2時) (レス) id: 197940d511 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - なほなりさん» きゅんしてもらえてよかったです笑 更新頑張ります！ (2019年4月8日 4時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2018年12月21日 22時
