24. ヤンへの教育 side Tal Tal ページ24
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それからヤンは、叔父上の指示で舞や楽器を習い始めた。
ペ｢実に驚いた。礼法であれ礼学であれ、何でもなりこなす。
実力はもちろん、努力もあっぱれだ。
…そろそろ認めてやれ。｣
叔父上の言葉には何も返さず舞い終えたヤンの元へ行くと、その隣にかがみ込む。
タル｢それが舞か？元の最も高貴な家柄の娘たちと競うのだ。
その程度では無理だ。…まだ間に合う。諦めろ。｣
そう言い捨てると、ヤンを残して立ち去った。
その数日後、書庫へ行くと、書物を開いたまま眠るヤンがいた。
タル｢…………、｣
机の上に置いてあった書を手に取ると、"呉子兵法" と "孫子兵法" だった。
皇宮に入るため兵法を学ぶとは、
想像していた以上に賢い女子のようだ。
そう思いながら、思わず口端が上がった。
その日の夜、ヤンが私の部屋を訪ねてきた。
ヤ｢１つ質問が。｣
タル｢……………、｣
書から目を離さず、ヤンの言葉に耳を傾ける。
ヤ｢孫子の兵法と呉子の兵法では、どちらが正しいと？｣
タル｢なぜ兵書を読む。｣
顔を上げると、ヤンを見てそう問いかける。
ヤ｢皇宮にいた頃、宮中の暗闘は戦場と変わらぬと感じました。｣
タル｢…兵法に正しさはない。｣
書を机に置いて立ち上がると、すれ違いざまにヤンが再び私に問いかけた。
ヤ｢では──、どちらが優れていますか。｣
タル｢…………。｣
その言葉に、横目にヤンを見やる。
ヤ｢呉子は兵の養成を勧めていますが──、｣
そこまで言って、ヤンが振り返った。
ヤ｢孫子は間者を送ったり、敵の力を利用したりせよと。｣
タル｢実戦では孫子の兵法が役に立つ。
兵を養成し軍を強化するのは、時間と金がかかる。｣
ヤ｢それを知る方が、なぜ私のことに反対を？｣
タル｢…………、｣
ヤ｢丞相を倒すために兵を養成するのは呉子の兵法。
私が側室になるのは、孫子の兵法。
…皇宮は戦場であり、私が戦うのは実戦です。
勝利をお望みなら、反対のお取り下げを。｣
タル｢私がどう答えるか分かっていて、聞いたのだな。｣
ヤ｢浅い見識で無礼を働きました。｣
ヤンはお辞儀すると、部屋を出ていった。
タル｢…ﾌｯ……、｣
私を
それから私は、ヤンに韓非子と論語を読ませた。
そのどちらとも、ヤンは私の望む答えを導き出した。
もう、この者に型にはまった書など必要ない。
そう考えた私は、ヤンに書を読むのをやめるよう言った。
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琴羽(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます！！ほんとですね(--;)訂正します。ありがとうございます＜(_ _)＞ (2020年8月22日 21時) (
レス) id: e0b082d93e (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 何度も繰り返し読んでいて今気付いたのですが、37話の私は皇宮に、、のセリフですがヘスではなく夢主のセリフではないでしょうか？ (2020年8月22日 15時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - はるまきさん» さらに嬉しいお言葉(*^^*) 続編も応援よろしくお願いします！ (2018年8月20日 23時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
はるまき(プロフ) - 琴羽さん» いえいえ！！何回も読み返してます！！これからもがんばってください！！ (2018年8月20日 20時) (レス) id: aab6168f34 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - はるまきさん» ありがとうございます〜泣 最高なんて最高の褒め言葉ですよ(≧∇≦) 更新頑張ります！！ (2018年8月20日 5時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2018年8月8日 9時
