元親友 ページ17
*****
──３ヶ月後。
｢月島 優海役の、華零さんです。｣
｢よろしくお願いします。｣
とうとう、クランクインの日を迎えた。
最初に撮るのは、直也演じる曽田と、優海が真夜中に出会うシーンだ。
場面に合わせて、スタッフが機械で雨を降らせる中、撮影が始まった。
びしょ濡れの状態で軒下に座り込む優海に、いかにも高そうなスーツを身につけた曽田がハンカチを差し出す。
｢こんだけ濡れてたら、拭いても意味無いでしょ。｣
直｢…服じゃなくて、涙を拭け。｣
｢…ｯ……────────────、｣
泣き声を飲み込む優海の手に、曽田はハンカチを握らせて去っていく。
監｢…カット！｣
最初のシーンは何とか一発でOKを貰えた。
秀太がタオルケットを持って私に駆け寄ってくる。
｢髪を乾かして着替えたら控え室に行けよ。
メイクさんが待ってるから。｣
｢…うん。｣
秀太に言われた通り着替えて控え室に入ると、そこには自分と同じようにかたい顔をした、かつての親友がいた。
｢……………、｣
何も言わずにメイク台の前に座ると、その人──実彩子は、緊張したようにメイク道具を取り出した。
｢…久しぶりね。｣
実｢…ｯ……うん…。｣
｢私たちって、へんな悪縁だよね。｣
実｢…………………、｣
｢このドラマの脚本はあんたの元カレで、主演はその仲を引き裂いた元親友。｣
実｢…やめて。｣
そう言った実彩子の声は、微かに震えてた。
｢…まだ、にっしーが好き？｣
実｢…ｯ……とっくに忘れたわ。｣
｢あぁ…、彼氏いたんだった。
学校一のチャラ男。日高くん、だっけ。｣
そう言いながら、鏡の中で実彩子と視線を合わせる。
実｢……！私たちの邪魔はしないで……！｣
｢言ったでしょ。
あんたの不幸な顔を見るのが、一番の幸せだって。｣
実｢…ｯ……！｣
｢早く終わらせて。｣
そう言って目をそらすと、実彩子は唇を噛み締めて私のメイクを始めた。
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琴羽(プロフ) - ふみさん» はい！早く書けるように頑張ります！ (2018年8月15日 20時) (
レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続編楽しみです！ (2018年8月15日 19時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - 由希さん» 課題頑張ります笑 できるだけ早く続編書けるといいんですが…… (2018年8月15日 19時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 続編楽しみにしてます。課題頑張ってください! (2018年8月15日 18時) (レス) id: ec5f86864e (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - ゆなさん» いえいえ！大丈夫です笑 楽しんでいただけてるみたいで良かったです。更新頑張ります！ (2018年8月9日 18時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2018年7月15日 10時
