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「あ、なぁ?俺のことは大毅って呼んでや。俺も下の名前で呼ぶし」



「大毅?」



「おんっ。よろしくA!」





照れくさくて少したどたどしく呼べば、
彼からはぶんぶんと左右に揺れるしっぽが見える。



犬みたいでかわいいなぁなんてクスッと笑えば、
何笑っとんね〜んってふてくされたようにほっぺたを膨らませた。





「なぁ、変なこと聞くようで悪いけど…Aって小瀧と付き合ってるん?」



「えっ!?」





真剣な表情で私を見つめる彼にぶんぶんと全力で首を振って見せれば、顎に手を当ててううんと唸った。





「そっか…」



「ど、どうして、そう思ったの?」





な、なんで?どうして…。



大毅が、何故そう思ったのか
私には分からなかった。



誰から見ても、
彼はいじめっ子で私はいじめられっ子のはず。

とてもじゃないけど、
彼女彼氏には見えないだろう。



なにより、あいつが彼氏と考えただけで鳥肌が立つのに付き合うなんてもってのほかだ。





「んー…あいつだけ、お前を見る目がちゃうかったから…かな」





ぼそっと呟かれた言葉は私の耳には届かなくて、
首を傾げると大毅は笑って私の髪をくしゃくしゃと撫でた。





「?」



「ん、なんでもない。ええねん。



俺はずっとAの味方やからな」





私の手をぎゅっと握ってにこっと微笑む。



その温かい手と笑顔に、
私の胸はどきっと高鳴って色を取り戻す。





「まぁ今日会ったやつにいきなり言われても信じられんやろうけどなぁ」





そう頰をかいて照れくさそうに苦笑いする彼。





「大毅は、あったかいね」



「まぁな!心もぽっかぽかやねん」



「ふふっ」



「Aもあったかいで〜、笑顔ぽかぽかや」





そう言ってまた、
私を優しく包み込むように抱き締めた。



そのときガタッと保健室の扉が小さく鳴ったのに、
私は気がつかなかった。

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結愛(プロフ) - 続きが気になります… (2020年3月5日 15時) (レス) id: 0b21ae6365 (このIDを非表示/違反報告)
山田侑李 - お調子者さんの小説面白いから好きです!!続きがすごく気になるので更新頑張って下さい!!応援してます! (2019年8月9日 20時) (レス) id: b37b97347a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーり。(プロフ) - とても続きがきになります!私生活が大変かも知れませんが更新まっています。これからも応援しています。大好きです! (2017年12月30日 20時) (レス) id: 3406c2e5aa (このIDを非表示/違反報告)
のん - 続きが気になります、、!更新頑張ってください!!応援してます! (2017年12月16日 20時) (レス) id: b2684b0a13 (このIDを非表示/違反報告)
まち子(プロフ) - 早く更新して欲しいです、。お調子者さんの作品大好きなので中途半端に更新止めて欲しくないです。 (2017年12月5日 14時) (レス) id: 622463efda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お調子者 | 作成日時:2017年6月25日 16時

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