10話 ページ11
「A、最近痩せた？」
朝からある講義に出るため大学に行くと、心配そうな顔をしたヨルに言われた。
「夏からめっちゃ太ったから、ダイエット中。
それよりさぁ、バイト先で…」
そんな嘘をついて話を逸らすと、ヨルも不服そうな顔をしながら話に乗ってくれる。
いつも私が自分から話そうとしない時は、気付いていても話すのを待ってくれる。
そんな彼女に有難いと思いながら、嘘をついた罪悪感に気分が下がる。
今日は昼まで講義でそのあとは夜までバイトか。。。
行きたくないな。
そうは思っても時間は進む訳で、気付けば講義も終わり、これからバイトの時間。
「じゃあA頑張ってね！バイバイ」
「うん、ありがと！ばいばーい」
ヨルと別れて、バイト先への道を歩く。
最初はいつものペースでのんびり歩いていた。
でも、ちょっとずつ早歩きになっていって。
最終的にはもう走っていた。
5分くらい走っていただろうか。
この角を曲がればすぐという所で、横の路地から出てきた手に腕を掴まれ、そのまま路地に引きづりこまれた。
やっぱり、尾けられてたんだ。
自分の顔から血の気が引くのがわかった。
とりあえず助けを呼ばないと。このままだとやばい。
「誰かー！助けてっっ」
「っ、喋んないで！大人しろよ！」
恐怖で思った以上に出なかった声。
そして、男の手で口を塞がれてしまいもうパニック寸前。
そんな時、ふと冷静になった頭に、昔お母さんが言っていた言葉が過ぎる。
"A、もし向こうで襲われそうになったりしたら蹴りなさい"
私は女だからわからないけど、すごい痛いらしい場所を蹴るため、口を塞いでいる手を思いっきり噛む。
「っいて！何すんだよ！」
そうして、一瞬緩んだ体を押さえていた腕から抜けると思いっきり勢いをつけて蹴りをお見舞いした。
すると、崩れ落ちた男。
そんな男に、ざまぁと思いながら走ってバイト先まで走り、店長に話すとすぐに警察を呼んでくれて犯人は捕まった。
これで、一つは解決できた。
と思ってただけで、何も終わっていなかったということを、この時の私は全く気付かず。
ヨルに笑い話としてこのことを話していた。
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ゆい(プロフ) - この作品死ぬほど好きなんで更新待ってますずっと。2週目なんです読むの。気になりすぎて................. (2018年3月21日 1時) (
レス) id: 5f0d736e0c (このIDを非表示/違反報告)
Sebun7(プロフ) - 一応今までのパスワードと変わりませんか?)更新ファイトー！！ (2017年12月15日 5時) (レス) id: c82f04bd3f (このIDを非表示/違反報告)
こぶたちゃん(プロフ) - パス付けられたときパスを読み込めないので、読めなくてつらいです…！（文章力なくてすみません。） (2017年12月14日 20時) (レス) id: 5fcefdb378 (このIDを非表示/違反報告)
ｳｻｷﾞ(プロフ) - この作品ホント好きなので消して欲しくないです！！これからも更新楽しみにしてます！ (2017年12月12日 18時) (レス) id: 27dd8d516f (このIDを非表示/違反報告)
Sebun7(プロフ) - 更新が遅れようが大丈夫です！自分のペースで更新していただけたらいいです！私はそう思います! (2017年12月10日 10時) (レス) id: c82f04bd3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸薄 | 作成日時：2017年11月28日 23時
