38 ページ39
・
大阪に戻ってきて、何日か経ったとき、
まだ手紙を読めてなかった。
バッグの中に入れっぱなしで、
今思えば、見るのが怖かったのかもしれない。
バッグの中から取り出すと、
『Aへ』
いつか見た字で、私の名前が書いてあった。
私は、封筒を開け、手紙を読んだ。
・
・
久しぶり。
今、この手紙を読んでいるってことは、
俺はもうこの世にいないんだね。
A、本当にごめん。
今までずっと自分のことを責めてた？
ずっと俺のこと引きずってた？
もう、十分だよ。
これからは、俺のことより
自分のことを考えてよ。
俺よりももっといい人を見つけて、
早く新しい恋をしてね。
Aが幸せになってくれることを
ずっと祈ってるよ。
俺の大好きな、笑顔と、明るい性格で、
これからも周りの人を幸せにしてね。
Aと出会えて幸せだった。
ありがとう。
・
涙が止まらなかった。
修の優しい口調と同じ、優しい言葉で並べられた
彼の思いは、私の胸に重く響いた。
でも、その封筒には、もう一枚
手紙が入っていた。
そこには、
・
かっこつけて、新しい恋をして、なんて書いたけど
本当は、ずっと忘れないでほしい。
でも、好きな人に出会った時は、
すぐにこの手紙は捨ててくれていいよ。
ていうか、Aのことだから、
もう、好きな人居たりして。
そうなら、すぐに告白するんだよ。
Aはシャイだから笑
未練たらたら男でごめんね。
恥ずかしくて、ずっと言えなかったけど、
愛してる。
・
好きっていう言葉も言ってくれなかった修が
初めて伝えてくれた気持ちだった。
病気で辛い時も、最期の時も、
側にいてあげられなかったのに。
悔しさと悲しさと、、、
いろんな感情が私の心の中で入り混じっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りっしゅ(プロフ) - xLuvxさん» 初コメントありがとうございます！！これからも読んでくださるとありがたいです(^ ^) (2016年3月21日 23時) (
レス) id: 1e64d5baca (このIDを非表示/違反報告)
xLuvx(プロフ) - この小説大好きです！更新頑張って下さい！ (2016年3月21日 23時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りっしゅ | 作成日時：2016年3月6日 1時
