Ep.1 ページ1
先生「えー、新しく東京からこの学校に転校してきた田中だ。」
田中「え〜っと田中樹です、よろしく」
あからさまに陽キャですって顔してるな、なんて考えながら田中樹を見ていた。
田中「……。」
(げ、なんだあいつ、めっちゃこっちみるじゃん……)
松村「……っ」
さすがにずっと見つめ合うなんてできなくて目を逸らした。
(まじであいつなんなの？？？陽キャに目付けられるとかまじ、勘弁なんだけど……)
その後先生は色々話してたみたいだがさっきのことが衝撃すぎて、なんも頭に入ってこなかった。
先生「……ら……つむら……松村!!!!!」
松村「？！はい！！！！！」
(やべ、なんも聞いてなかった。)
先生「田中に色々教えてくれないか？お前学級委員長だろ、？」
(まじでなんで学級委員長なんてやってんだろ……)
勉強はそこまで苦手では無かったから毎回順位は1桁だったり成績優秀な方だった。
だから学級委員長なんて押し付けられて断れなくて、結局やる羽目に……
松村「わ、わかりました……」
ずっと朝から気になってた、右側に新しい机と椅子が置いてあることが。
(もしかして……もしかしなくても……この席……)
先生「じゃあ田中は松村の隣りな〜」
田中「うぃ〜っす！」
(あぁぁああぁぁあ最悪だ……まじかよ……グッバイ俺のスローライフ。)
田中「よろしく〜」
松村「よ、よろしく、おねがいします……」
田中「ねねねね！下の名前なんて言うの？」
松村「えっ……と……ほ、北斗」
田中「北斗か！北斗って呼んでいい？？！」
(いきなりかよ？！)
松村「全然大丈夫ですよ……」
田中「おう！ってどっちだよ笑俺のことは樹って呼んでよ！！！」
北斗「じゅ、樹くん……よろしくお願いします……」
樹「wwwwwwwwwwwwwwまってwwwwwwwwwwwwww敬語ウケるwwwwwwwwwwwwww」
(なんでこんなに笑うの？！どこに笑う要素あった？！)
樹「ほーくと、敬語やめてくんね？俺は本気でお前と仲良くなりてぇの、」
北斗「努力しま……する……ね」
樹「なんか喋り方変になった！？笑」
先生「そこ2人うるさい、」
樹「すみませぇーん！」
北斗「ご、ごめんなさい……」
樹「ごめんな俺のせいで、後で学校案内よろしく！」
(え、ちょっ、まじ？！目立つじゃん！！！)
頭を抱える俺を見てニヤニヤしてる樹がとてつもなく憎らしい……その反面ちょっと可愛い。
こうして俺と樹は出会った。
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作者名：成瀬 李杏（なるせ りおん） | 作成日時：2022年5月4日 0時
