お掃除屋さんのヌナ～JK～part１ (ページ22)

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(JK side)

　いつもの練習室。
　いつもの時間に。

　最近は、とても良い空気が流れている。

『(相手に近い所は、そっち)』

JM「(僕に近い所は、こっち)」

TH「(相手にも僕らにも遠い所が、あっち)」

『(そうです。そうです)』

　Aヌナは、とっても柔らかい笑顔と、柔らかい空気感を持った人で、その場を和ませてくれる人だ。

　初めはただ、掃除のお姉さんだった。

　でも、その瞳を見た瞬間、輝くものを感じた。

　…綺麗だ、と思った。

NJ「(Aちゃんは、そろそろ帰って大丈夫ですよ。遅いですから)」

『(私なら、大丈夫です。皆さんのご都合に合わせますので、お気になさらないで下さい)』

NJ「(ありがとうございます。じゃあ、０時まで。それで終わりにしましょう)」

『(あと、３０分ですね。分かりました。じゃあ、３０分経ったら、夜食を買いに行って、それを届けてから帰りますので、何が食べたいか考えておいて下さい)』

　ヌナは、とにかく仕事熱心だ。

　日本語のレッスンを頼む前にも、お掃除の仕事とコンビニのアルバイトを掛け持ちしていた。

　聞く所によれば、その他にも工事現場の交通誘導員や、新聞配達など、休む暇なく働いているそう。

　女性にしては、働き過ぎだと思うし、何か理由があるのだろうか…？