short story I

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「…あの…聞いてる…？」





もともと瞼は閉じてたけど



再び聞こえてくる
すやすやと規則正しい息づかい




ぅわ…寝やがった




てゆうか…よく見ると、
この人、結構イケメン…？





てかイケメンだ、これ…




まつげ長いなー




外人？ハーフ？鼻筋めっちゃ整ってるし、




『…ん、なに？』




やば、



『…もっかい、した、い…？』





はい？寝言…？





「いやぁ…その、…っひ！」




すーっと撫でられる背中




未だに何も身にまとってないから




素肌の上を滑る指にも
反応してしまう




『…たりなかった？…きのう、３回も、したのに…』



「え、…3か、い？」



『ん…おぼえて、ない？
ほら…あそこで、いち…』




目線を彼の指差す方に向けると、





あ、あれ…





ソファーの上にだらしなく
掛かってるTシャツは、間違いなく私の




それをきっかけに
少しずつよみがえる昨夜の記憶




うわぁ…そうだった、




て、ことは…




『んで…ここで、2かい』




だんだんと頭の中で鮮明になる




息づかいと、わたしを見下ろすその顔




『へへ…真っ赤、思い出した…？』




「…」




湧き上がる羞恥心と




そう言って笑った彼の顔が
あまりにも綺麗だったから




声も出せず、両手で顔を隠すことしか出来なかった。

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