二律背反を抱えて眠れ おついち ページ10
【夢主友人設定 キスの日企画】
一番初めに目に飛び込んできたのは白。そして私を心配そうに見つめるおついちさん。
弟者と兄者さんの帰りを待ってる途中でうたた寝した事を思い出したけど、私が寝たのはソファーの上であってこんな無機質な部屋の中じゃなかったはず、と首を捻った。
｢大丈夫、Aちゃん？｣
｢あ、全然大丈夫です。ただここは…｣
真っ白な部屋に1つの扉と小さな箱、後看板のようなものがある。
扉は開かないようで押しても引いてもびくともしない。一方で看板らしきものにはなにか説明がかいてある。
｢【一緒に閉じ込められた相手に手を使わないで飴を10個食べされるまで出られない部屋】…？｣
目線を下ろした小さな箱には丁寧に飴が10個入っている。冗談では無さそうだった。
おついちさんは私より先に説明書きを読んでいたのか申し訳なさそうに苦笑いを浮かべた。
｢冗談じゃなさそうなんだよね…やって出るしかないけど、｣
｢し、かたないですよ！早くやって出ましょ。弟者も兄者さんもきっとご飯待ってますし｣
言葉を詰まらせたおついちさんに素早く言葉を返した。ここで止まっていては出れそうになかった。と言ったものの"手を使わずに"と言ったら残りの方法は限られているし、私一応ファーストキスまだだし、第1おついちさんみたいなイケメンとしてしまうなんて世の中の何人の女性を敵に回すのか、と考えて溜息を吐いた。
｢ごめんね、僕みたいなオッサンで。せめて弟者くんなら若いし、カッコいいのにね｣
私の溜息を違う意味で受け取ったのか自嘲に似た笑い顔だった。
夢なら覚めてしまえ。
澄んだ緑の飴玉を咥えたおついちさんが迫る。
不覚にも綺麗だと思ってしまいながら目をゆっくり閉じた。
二律背反を抱えて眠れ おついち→←誰もいない夜を憶えていてね 兄者
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朔(プロフ) - 白銀卿さん» コメントありがとうございます。曲と被ってるってなんか少し恥ずかしいですね(笑)相変わらずの更新速度ですがよろしくお願いします。 (2017年6月8日 20時) (
レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - ぽむさん» コメントありがとうございます。書いた甲斐がありました！需要あるんですね(笑)ネタが溜まったら書くかも、です(笑) (2017年6月8日 20時) (レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
白銀卿(プロフ) - 49日目の嘘とホントのある一文と俺の知ってる曲の一部分が重なっているように感じながら読んでました。更新お疲れ様です。次も楽しみにしてます。 (2017年6月7日 23時) (レス) id: 4697ccbf74 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - いつも読ませていただいてます！本当に素敵な作品ばかりで…三人称さんの小説は私というものに需要がありますよ笑ぜひ読みたいです^^ (2017年6月7日 22時) (レス) id: 3b5acabf2f (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - anna o-さん» そう言ってもらえて書いてて良かったって思います！中々大変な道のりでしたね、それでもあっただけラッキーですよ(笑) (2017年6月2日 11時) (レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔 | 作成日時：2017年5月12日 13時
