きっかけスイッチ 弟者 ページ31
【弟者彼女設定】
〜Otozya side〜
俺には彼女がいる。
俺には勿体無い位可愛くて、優しくて、the女の子って感じの。俺が告白した時にも"付き合うとか私あまりよく分からないんですけど、でも弟者くんの事好きだから"なんて今思い出しても情けない声が出るくらいには可愛い事を言ってくれる純粋さというか初々しさというか。
なんて事を考えながら俺はデートの集合場所でのんびりとスマホをいじっていた。
おついちさんが気を利かせて撮ってくれた俺とAちゃんの写真。緊張からぎこちなく笑う俺といつもの屈折ない笑顔のAちゃん。
実の所、俺達…というよりほとんどは俺がチキンなせいでそれなりの年齢だって言うのにキスは愚か、手を繋いでもない。
兄者には"そんじょそこらの中高生の方がお前らより進んでんじゃねぇか"って。一理ある。でも俺からしてみればAちゃんを大切にしたいって言うか、付き合うことに慣れてないのに手を出すのは…、なんて毎回言葉を濁す。
｢弟者くん、まった？｣
白いワンピースと伸びた髪の毛を揺らしながら改札から出てくるAちゃんはやっぱりいつも通り可愛い。
｢んーん、大丈夫。じゃあ行こっか｣
Aちゃんの隣を歩きながら揺れる手を掴もうと試みるものの何度も宙をつかんでは自分のポケットに手を戻す。
｢人、沢山いるね｣
｢多いな｣
休日の遊園地ということで家族連れにカップルに、人で溢れかえる。
入って数分だけどすでにいろんな人と肩がぶつかるぐらいにはごった返していて、もっと落ち着いたところの方がAちゃん好きかな、と後悔していた。
｢わ……人が沢山いすぎて迷子になっちゃいそう｣
"迷子"
｢Aちゃんならなりかねないよ｣
"迷子"…？
人の波に押されて互いの身体が近くなるなか指が触れた。
｢ま、迷子になったら駄目…だからさ。
迷子防止に手を繋ぐ？｣
手を少しあげててごもりながらも言い切る。
少しの間固まったAちゃんに"嫌だったらいいよ"と付け加えた。
｢いや、じゃない！私も、手繋ぎたかった｣
身長のせいで勝手になってしまう上目遣いに思わず抱きしめそうになる衝動を抑えて、差し出された手を繋ぐ。
｢迷子になっちゃだめだから今日はずっと俺が手を握っとくね｣
女の子らしい小さくて柔らかい手を少し強めに握って自分の方へ引き寄せる。
｢どこに行っても俺が見つけるけど｣
なんてくさすぎる？
【END】
久しぶりのゲリラにもう…(息絶え)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 192人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
【 選考型募集企画 】つまらぬ日々にサヨナラを。【 人狼 】
【オリジナル】好みの男をひたすら酷い目に合わせようと思う。
東京：カニバリズム【募集企画】【3L可】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朔(プロフ) - 白銀卿さん» コメントありがとうございます。曲と被ってるってなんか少し恥ずかしいですね(笑)相変わらずの更新速度ですがよろしくお願いします。 (2017年6月8日 20時) (
レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - ぽむさん» コメントありがとうございます。書いた甲斐がありました！需要あるんですね(笑)ネタが溜まったら書くかも、です(笑) (2017年6月8日 20時) (レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
白銀卿(プロフ) - 49日目の嘘とホントのある一文と俺の知ってる曲の一部分が重なっているように感じながら読んでました。更新お疲れ様です。次も楽しみにしてます。 (2017年6月7日 23時) (レス) id: 4697ccbf74 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - いつも読ませていただいてます！本当に素敵な作品ばかりで…三人称さんの小説は私というものに需要がありますよ笑ぜひ読みたいです^^ (2017年6月7日 22時) (レス) id: 3b5acabf2f (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - anna o-さん» そう言ってもらえて書いてて良かったって思います！中々大変な道のりでしたね、それでもあっただけラッキーですよ(笑) (2017年6月2日 11時) (レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔 | 作成日時：2017年5月12日 13時
