【2BRO.】愛の色【SS】 (ページ47)

今日:31 hit、昨日:7 hit、合計:217,051 hit

｢待ちつかれたよ。｣弟者ページ47

～Otozya side～

＿＿＿一体俺は何してるんだろう。
シャワーの音を聞きながら頭を抱えてずっとその事を考えてる。
Aちゃんは俺の家のお風呂に今入ってる。夢かと思うけどシャワーの音を聞くとそれが現実だということを嫌でも伝えてくる。いや、正直凄い嬉しい。けど俺の理性的な問題になるとちょっと困ったことになる。服っても男兄弟の家に女物があるはずもなく俺のを止む無く貸すことにした。

｢あ、弟者くん！すごく暖かった～身体ぽかぽか！｣
冷えて白くなっていた肌も血色よく頬はピンクに染まってる。俺が貸した服は世間一般でいう彼シャツみたいになってて俺より30cmは小さいであろうAちゃんにはだいぶ大きかったみたい。手先は当たり前のように見えないし、丈はまるでワンピース。俺の理性をぶち壊すのには十分すぎた。

｢Aちゃんって無防備だよね…？俺が優しいからってそんなに可愛かったら我慢出来ない、かも｣

やっぱりヘタレな俺は最後まで強く言うことが出来ないで言葉を濁すように喋った。Aちゃんはぽかんとしながら俺が入れてあげたココア片手に首を傾げた。無防備な上に無自覚かぁ、と半ば諦めたように乾いた声で"なんでもないよ"そう笑うと

｢我慢とか…しなくていいよ。上手く言えないんだかど、弟者くんの事嫌いじゃないっていうか…むしろ反対で、会ったばっかりなのに変だよね。でも多分一目惚れかなぁ…傘貸してくれた時に好きって思っちゃった、から｣
その小さな手で俺の服を握りしめ、ぽふと寄りかかった。じゃぁつまるところ俺達は一目惚れの両思いだったって事…？

｢…俺も一目惚れ。傘返しちゃってもう会えないかなって思ってたけどもうこれで会うのに理由いらないね。俺、Aちゃんの事が好き。良かったら付き合って…？｣
頷いた彼女は少し恥ずかしそうに笑った。やっぱりAちゃんの脅威的な可愛さに理性は簡単に崩れて。
｢ごめん…可愛すぎてやっぱ我慢出来そうにないな｣
ソファーにゆっくり押し倒して頬を撫でた。

｢たっだいまーーーー！｣
｢おー、たでーま。｣
"マズイ"そう思った時には既に時遅し。リビングのドアを開けた2人とばっちり目が合った。

｢お………弟者くんが女の子連れ込んでる！しかもめちゃめちゃ可愛い子！｣
｢……お前もそんな事する年頃か。お兄ちゃん空気読めなくてごめんな。続きしていいぞ｣

"勘弁してくれぇ"と嘆いた俺にAちゃん含めた3人が笑っていた。
でも結果オーライ…？

【END】