【2BRO.】愛の色【SS】 (ページ32)

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愛の冷凍保存おついちページ32

【おついち遊び人設定】

～Otuiti side～

｢おついちさんまた女の子連れ込んでたの～？｣
｢おっつん女臭ぇ｣
｢ギャハハ、おついちさんやべーー｣
｢まだ女遊びしてんの、おついちさぁん｣

久し振りに集まった居酒屋でカラフルな(あくまで字幕的な話)4人に俺はからかわれていた。虫が好かない俺はテーブル上の酒を煽ると"うるせぇ"と手でシッシッと払う振りをした。

実際俺はかなり女遊びが激しい方だと自覚してる。週に1回は必ず女の子とご飯に行くし、週末は馬鹿兄弟を除けば大体女の子と遊んでる。だって女の子ってとっても可愛いでしょ？それに女の子の笑顔ってすごく好き。
昨日は近くのデザイン会社の受付嬢、その前はクラブで会った金髪のDJ、その前は…覚えてないや。名前もよく覚えてない。けど大体"君"とか"お姉さん"って呼べば大丈夫って事はとうの昔に学んだ。

｢ねぇねぇ、そこの綺麗なお姉さん！僕と遊ばない？｣
居酒屋で散々飲んで別れた後、明日が休日の俺は飲み直しと称してクラブに足を運んだ。声をかけたのは明るい金髪のお姉さん。
隣に茶髪の若い子がお姉さんにしがみつく様に隠れていた。クラブに来るのは初めてなんだろうな、周りをキョロキョロと見渡して手渡しされたお酒に手を付けようとしない。"あの子は違うな～"と隣のお姉さんにだけ声をかけた。あまり経験のない子は好きじゃない。選り好みをせずに声をかけてた時代に本気になられて別れる時困った事があるから。

｢あら、私にお誘い？んー、残念だけど私彼と来てるから｣
遠くにいる背の高い男を指さした。"それなら残念だねぇ"と申し訳なさそうに手を振って立ち去ろうとした。
｢私はお兄さんの相手になれないからこの子あげるわ｣
そう言って上げた手を強引に掴まれて隣にいた女の子の肩に手を置かされた。
｢じゃぁね｣
｢え…ちょっ…！｣
俺の抵抗虚しく金髪のお姉さんは人混みに紛れて行ってしまった。

"どうしようか"焦る俺に茶髪の女の子は袖を掴むと申し訳なさそうに"すみません、私の事は放っていいんで"と乱れた髪の隙間から小さく呟いた。
この時どうしてか分からないけど放っといたら駄目だと思った。

｢行こっか、｣