【2BRO.】愛の色【SS】 (ページ1)

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熱情サティスファクション兄者ページ1

【兄者彼女設定同居設定】

～Anizya side～

俺の彼女は寂しがり屋だ、かなりの。それゆえに遊び人な1面もある。
｢あ、俺明日から新しい企画担当だから家あんまり帰らないわ｣
ゲームから顔を上げて見たAの表情は予想通りしゅんとしている。過去のあれこれからこのまま放っておくと男が家に上がってくるのは確実だな、とテーブルの上のチョコを口に放り込んだ。
"そんなの寂しいよ"そう言わんばかりに目に涙を溜めたAの涙を拭うと唇を引っ付ける。何度も、深く、口の中のチョコがドロドロに溶けるまで。ゆっくりと離れていく中で"寂しいからって他の男と遊ぶなよ"そう耳元で呟いた。
寂しがり屋のAに約束を守らせる方法その1はとびきり甘いキスをしてインパクトを与える。

それから1週間経ったが夜遅く帰る家に他の男の匂いはしない。どうやら俺の約束を守ってくれてるようだった。
｢俺との約束覚えてるのか｣
テーブルを挟んだ向こう側で質問を聞いたAは自慢げに"そうだよ！兄者の言ったことちゃんと守ってるの！"とやけに嬉しそうだった。ふーん、と興味無さそうにテレビに顔を向けた俺はいつも以上に素っ気ないだろ？
約束を守らせる方法その2は数日おいて確かめる、覚えていても素っ気なく、だ。

かと言って最初に与えたアメだけじゃ約束を守ってくれないのは端から知ってる。朝が早い俺は毎日テーブルの上に"後少しで企画終わるから楽しみにしとけよ"だとか"寝顔みたし頑張ってくる"なんていう手紙を置いておく。キャンディと一緒に。
約束を守らせる方法その3は毎日手紙とキャンディで餌付けという名の愛を送る事。

｢ああーーーやっと終わった｣
一息付いて新しい企画が終わった俺は駅前のケーキ屋の袋を下げて帰る。
企画が終わるまでの約2ヶ月間、寂しがり屋で俺が構わないとすぐに他の男についていく様な可愛い可愛い俺のAはちゃんと約束を守ってくれていた。
だからこれはご褒美のショートケーキ。
俺の帰りを待つAは玄関先で俺を抱きしめた。"私ちゃんと約束守ったよ！"お預けを待つ子犬の様な表情のAに笑みを零すと期待に添えるためにも久しぶりにキスを落とした。息が続かなくなる様な長いキスや首筋に痕も付けておいた。もちろん虫除けの意味も込めて。

約束を守らせる方法その4は当日、きっちり守ったAにはさらに甘いキスを、尻尾が見えるまで。

【END】