問答打の問題集

(3) ページ10

＊＊＊

｢ん……｣

狭苦しさを感じて目が覚めた。
なんだかすごい暖かい。誰かに抱きしめられてるかのような安心する暖かさ。
抱きしめられてるかのような……？

｢っ？！な…｣

寝ぼけて見間違えたのか目の前に川上さんの顔があったような気がする。気がするというか確実に。
ちょっとまって、一回落ち着こう。状況が把握出来てないよ。どういう事？

動きにくいと思ったら後ろから河村さんに抱きしめられていた。
これじゃベッドからも出られないや…

どうしようかとうんうん唸ってると川上さんが少し身じろいで目を開けた。

｢ぁ、すみません。起こしちゃいました？｣
｢山本？……ちょ、元に戻ったん？！｣
｢え？｣
｢ちょっと河村さん起きて！！｣
｢うぇっ？！なに？｣
｢山本が元に戻りました｣
｢あ、ほんとだ｣

元に戻った？なにが？

｢覚えてる？｣
｢なにがですか？｣
｢やっぱり記憶ないか…｣
｢え、あのもしかして僕なにかしちゃいました？｣
｢いや、大丈夫うん。とりあえずみんなのとこ行こ｣

歯切れが悪いなぁ…ほんとになにもないのかな？

｢山本さん戻ってる！！？｣
｢あー！ほんとだぁ！｣
｢山本何も覚えてないらしいですよ｣
｢え！ほんとに？｣

また戻ってるとか覚えてないとか僕だけわかってないの嫌なんだけど。

｢まぁまぁ、無事戻ったんだしいいじゃん｣
｢そうですね。やっぱりこのサイズの山本さんがいいです｣

良かった良かった、と僕だけ置いてけぼりでみんなだけ納得して各々の仕事に戻っていった。


───────────────────────

.°･*.yumi .*･°.さんリクエストありがとうございました！

登場人物が多いだけにとても難しかったです…
書きたいこと沢山あったのに語彙力の問題で叶わぬ夢となりました( '-' )

好きと泣く君を愛してる【mrym】(1)→←(2)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す