問答打の問題集

アイス【koym】 ページ5

｢こうちゃんこうちゃん｣
｢なんですか？｣
｢好き？｣
｢…え？｣

ちょこちょこと小走りで近づいてきたかと思うといきなり愛の告白？
そりゃ一瞬止まるよね。

｢あ、ごめん。コンビニでこうちゃんが好きそうなアイス買ってきたんだけど食べる？｣
｢いや、端折りすぎでしょ。なんでそこだけを切り取るんですか｣

結構長い文章だったよね？！それがなんで二文字になるわけ？

俺の一つ上でしっかりしてそうなのに意外と抜けてる部分があったりして、そこが誰とも距離を感じさせないのかな？天然だよね。

｢じゃあ要らない？｣
｢…要ります｣

ちょっとぶすっとして｢折角こうちゃんに買ってきたのに｣とか言われたらそんなのyesって言うしかないじゃないですか！
今日も寒い冬の日。そんな中、暖房はついてるとはいえアイスを食べたらそりゃ体冷えるよね。

｢やばい、手が凍る…｣
｢え〜嘘だぁ……わっ！ほんとだ冷たい笑｣
｢あ〜あったけぇ…逆になんでそんなに暖かいんですか…｣
｢う〜ん…わかんないけど体温高いのかな？ほら｣

ほら、と俺の手を山本さんのほっぺたに宛てがう。暖かいというか実は子供体温？

｢こうちゃんの手冷たくて気持ちいい…｣
｢っ…それ反則ですよ……｣
｢？｣

スリスリと俺の手に擦り付ける。ちょっと猫みたいで可愛い…歳上なのにどこか弟のような可愛さがあるのに、たまに違った面も不意にみせるギャップにドキッとする。

頑張れ俺の理性…！！

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