検索窓
今日:9 hit、昨日:22 hit、合計:136,493 hit

43 ページ45

.



『あの人達の誇りある人生を邪魔したい訳じゃない』






『けれど…っ、けれど!!』






『こんな人生に耐えきってきた私達をなんとかっ』







『どうか再び、めぐり逢えるように!』



















『望の呼吸 … 世界法則』






















『師範』

「…なぁに、Aちゃん」


あれから、再会を得た私達は一緒に屋敷の外で話す事となった。御館様が提案し、みんなで集まれたこの日に私達は沢山の会話をした。まあ、みんなやっぱり涙ぐんでいるけれど、それは私も人に言えることじゃないから。

でも、いつもと違うのはやっぱり気持ち。みんな、みんな嬉しくて、涙が止まらなかった。やっとの再会。この上なく嬉しいことなんて、私は感じたことがない。

師範の名前を呼べば、隣にいる師範は私の手を繋ぎながら返事をしてくれた。


『私、思い出したんです。どうして、どうしてここにみんながいるのか』


そう話せば、みんなの視線を私が独占した。


「ど、どういうことだA」

「Aちゃん、一体それは…」


伊黒さんと善逸が、そう私に聞く。


『……私は、酷い人です。最悪な人です。……皆で会えたというのに、これがいけないことかもしれなかった』


少し俯いて、私はそう言った。


『無惨に斬りかかる前、私は確かにとある呼吸を使ったんです』

「…そのとある呼吸…とは?」


しのぶちゃんが、少し緊張気味に言った。


『代償、ですよ。みんなと会える事と引き換えに、大きな代償を』

「……その代償って言うのは、なんなの」


無一郎くんが、真剣に聞いた。















『……家族…とか』


息を飲む声が、色んなところから聞こえた。

私は、私は、いけないことをしてしまった。手に出していけないものに手を出してしまっていた。

そう、私が使った呼吸は「望の呼吸・世界法則」。何かを望むは、その代償がいる。大きな願いな程、大きなものを。私は確かにあの時、皆と再び会いたいと願った。でもその代償に、鬼殺隊になった理由でもあった、大切な、大切な家族を失ってしまった。

でも、おかしいことは無い。前世が私達の確かな止まる場所なのだから。…でも、もう一度再生することが出来たら?新しい形で始まることが出来たら?

……その時、私は新しく始める事と代償にスタートする人達が変わってしまったのだ。

44→←42(甘露寺.side)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (144 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
289人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にゃは(プロフ) - こんなに泣いた物語は初めてです!!応援しています!!! (1月8日 5時) (レス) @page47 id: 375689edf5 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - 大好きです!!!!更新頑張ってください! (2021年2月28日 13時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
CAORU(プロフ) - この作品、とても面白いです。なので、続編を読みたいです!オチもあるなら気になります! (2021年1月18日 21時) (レス) id: c8c13c4b59 (このIDを非表示/違反報告)
ふわ〜♪(プロフ) - こんにちは、初コメントです♪私は、とても面白かったので、続編ができたら嬉しいです! (2020年10月12日 7時) (レス) id: f2b00d0a0d (このIDを非表示/違反報告)
ワノ(プロフ) - 嵯峨野 繆謎さん» あ、方言ですか!!「ちごうくて」ですかね??変換ミスとかかと思ってました笑すみません汗 なるほど、そういう意図があったんですね!でしたら分けずに続けて「○○、○○だったので」とかやれば不自然じゃなくなる、かも…?笑 場所によるかもですが!笑 (2020年8月18日 16時) (レス) id: d173d4245c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:モブ | 作成日時:2020年7月4日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。