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｢おかえり。……ずいぶん早かったな、A｣
｢た、ただいま戻りました……
というか、どうしたんですかこのご馳走？｣
周に連れられて自室に入ると、色とりどりのご馳走がテーブルの上に並べられていた。
……兄さんはというと、エプロンを付けたまま壁に寄りかかっていた。その手には、誕生日用のクラッカーが握られている。
｢……ったく、半年も経ってねぇのにまた戻ってくんじゃねぇよ。はっきり言っていい迷惑だ｣
｢いや、クラッカー鳴らしながら言われても説得力ないですけど！？｣
｢ふふっ、兄さんってば相変わらず素直じゃないなぁ。……あんなこと言ってるけど、本当は帰ってきてくれてすごく嬉しいんだと思うよ。
……姉さん、その感じだとまたご飯食べてないんでしょ？ せっかくだから一緒に食べようよ｣
｢あはは……そうですね、いただきます。
えぇと……兄さんが用意してくれたんですよね？ わざわざありがとうございます｣
｢かっ……！ 勘違いすんなよ、別にお前のためじゃねぇからな！ ただ余ったから持ってきただけで……｣
｢はいはい、分かったから兄さんも早く座って｣
言われるがまま3人でテーブルを囲む。
……余ったにしては量の多い料理たちからは、出来たてですよと言わんばかりに湯気が立っていた。
｢……お、おいしい……！
こんなちゃんとした料理食べたの久しぶりです｣
｢姉さん、またカップ麺とかで済ませてるんでしょ。ダメだよ、ちゃんと食べなきゃ｣
｢あはは……気をつけます。自炊そんなに得意じゃなくて……つい簡単なものに頼っちゃうんですよね｣
……もし私が料理上手だったとしても、この味には到底たどり着けそうにないな。
｢そういえば、兄さんってなんでこんなに料理上手になったんですか？｣
｢……そうだな。ひとことで言うなら、お前のため……かな｣
｢えっ……｣
変にドギマギしている私を他所に、兄さんは話を続けた。
｢Aが“和食は飽きた”って駄々こねるから、仕方なく俺が作ってやってたんだ。その癖にすぐ飽きるから、いつのまにかレパートリーも増えてったんだよ｣
｢そうそう。姉さんのカレー嫌いも、嫌いっていうより飽きたって表現の方が正しいかもね｣
｢だな。……けど、今のお前はなんでも美味そうに食うから作りがいがあるよ｣
そう言ってぐしゃぐしゃと頭を撫でられる。冷たいけど優しい手の感覚に、つい笑みが零れた。
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ねのあ(プロフ) - べるーがさん» あーｯ！！返信ありがとうございます、！ 読了後速攻でフォローさせていただきました……！！供給が少ないオタクとして共に更新していきましょう……！！🙏 (3月10日 18時) (
レス) id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ねのあさん» わーーーありがとうございます！！ 私も初コメきてテンション爆上がりしてます⤴⤴ 更新頑張るのでこれからも応援していただけると嬉しいです……！！ (3月10日 18時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
ねのあ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです……！ずっと新田姉弟の話を探していたんですが、ようやく見つけられました……！救われました、QOLが爆上がりしてます……これから応援させていただきます……！！ (3月9日 23時) (レス) @page37 id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べるーが | 作成日時：2023年4月19日 22時
