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……彼女の話によれば、薬のようなものを嗅がされて気を失い、そのまま兎崎家まで連れてこられたらしい。
場所については分からない、と言っていたが……兎崎家の本家の住所は割れているので、そこは問題ないだろう。
それよりも、問題は最後の言葉だ。……例えあの人の望みでも、素直に聞くような性格の人たちじゃないからな……
……マジで死ぬかもな、俺……
｢はぁ……ほんと、死んだら祟りますからね……｣
｢……姉さん、なんて言ってた？｣
｢あー……とりあえず、今は兎崎家にいるそうです。
それと、その……｣
｢……もったいぶってんじゃねぇよ、さっさと言え。
こうしてる時間が惜しい｣
……覚悟を決めた……というよりは、ようやく諦めがついたと言った方が正しいかもしれない。
意を決して、俺はその言葉を2人に伝えた。
｢その……“兄さんと周だけは絶対に来ないで”、と｣
『……！！』
｢なんでそんな……！ 顔も見たくないってこと……？ ぼ、僕姉さんに嫌われるようなことなんて何もしてないのに！｣
｢なっ……！？ なんでよりによって俺らなんだよ！ つーか俺ら以外にあいつを助けられる奴なんて誰も……！｣
｢お、落ち着いてください……
多分そういう感じじゃないと思いますよ。純粋に、おふたりを心配して言ってる感じでしたから……｣
……けど、それにしてはしつこいくらい念押しされたな。絶対に、2人だけは来ちゃダメだ、って……
心配なのは分かるが、2人は業界内トップの実力を誇る猪瀬組の
｢……まぁ、“何か”あるのは事実ですし、行くにしても気ぃつけた方が良さそうですね｣
｢言われるまでもないよ。……あの家、前行った時も嫌な感じだったからね。空気がよどんで、夏なのに寒気がして……
……まるで、幽霊でも出てきそうな雰囲気だった｣
｢ゆ、幽霊！？ んなもんいるわけねーだろ！｣
｢……あはは、怖いなら兄さんは家にいたら？ そのときは僕ひとりで姉さんを助けに行くから｣
｢っざけんな、俺も行くっての！ ……あいつが拉致られてんだ、怖ぇなんて言ってる場合じゃねぇだろ｣
幽霊、か……もしかしてアイツら、溜まりに溜まった怨念をぶつけて戦うとか？ ……なんてあるわけないか、漫画じゃあるまいし。
非現実的でガキみたいな考え。……その考えが当たらずとも遠からずだなんて、このときの俺は思いもしなかった。
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ねのあ(プロフ) - べるーがさん» あーｯ！！返信ありがとうございます、！ 読了後速攻でフォローさせていただきました……！！供給が少ないオタクとして共に更新していきましょう……！！🙏 (3月10日 18時) (
レス) id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ねのあさん» わーーーありがとうございます！！ 私も初コメきてテンション爆上がりしてます⤴⤴ 更新頑張るのでこれからも応援していただけると嬉しいです……！！ (3月10日 18時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
ねのあ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです……！ずっと新田姉弟の話を探していたんですが、ようやく見つけられました……！救われました、QOLが爆上がりしてます……これから応援させていただきます……！！ (3月9日 23時) (レス) @page37 id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べるーが | 作成日時：2023年4月19日 22時
