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……一発入れられる度に、身体中に激痛が走る。

少しづつ遠のきそうになっていく意識の中、ゆっくりと辺りを見渡すと、同情の眼差しを向ける者、嘲笑う者など、反応は様々だった。


「……周、もうやめとけ。それ以上そいつを殴ったって、どうにもならねぇだろうが。……そいつの処分は後で考える」


「こいつのせいで姉さんはさらわれたんだよ?
……こういうときだけ長男ぶるの、やめてくれないかな」


「チッ……テメェこそ、いい加減若頭(カシラ)の自覚持ったらどうだ? まずはあいつを取り戻すのが先だろ」


……俺に向けられていた怒りが、一気に兄である梓さんに向いた。……ひとまずは解放されたわけだ。もう1時間くらい殴られっぱなしかと思ったけど、案外早かったな。

普通の人間ならとっくに死んでいてもおかしくないが……
慣れとは怖いものだな、なんて思いながら顔に付いた血を拭った直後、ポケットの携帯から着信音が鳴り響いた。


『もしもし、榊木さんですか?』


「その声……Aさん?」


……A、というワードに反応して、一触即発状態だった2人はピタッと動きを止めた。


『よかっ……、ようやく繋が……た! 山お……、なかなか電……が繋…………くて』


「……本当にそうみたいっすね。てかあんた、まんまと人質になっちゃってますけど、身体の方は大丈夫なんすか?」


『…………え?』


「……身体。大丈夫なんすか」


『……大丈……、です』


……圏外ギリギリのラインで通話してるみたいだな。一応伝わるけど、ところどころ聞こえづらい。


「……それで? 要件はなんすか」


『…………は?』


「要件! はぁ……年寄りと会話してる気分です」


『……! 私、まだそ…………年、ってな……すよ!』


……いや、そこは聞こえてんのかよ。
なんて心の中でツッコミを入れつつ、彼女の途切れ途切れの声に耳を傾けた。

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ねのあ(プロフ) - べるーがさん» あーッ!!返信ありがとうございます、! 読了後速攻でフォローさせていただきました……!!供給が少ないオタクとして共に更新していきましょう……!!🙏 (3月10日 18時) (レス) id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ねのあさん» わーーーありがとうございます!! 私も初コメきてテンション爆上がりしてます⤴⤴ 更新頑張るのでこれからも応援していただけると嬉しいです……!! (3月10日 18時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
ねのあ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです……!ずっと新田姉弟の話を探していたんですが、ようやく見つけられました……!救われました、QOLが爆上がりしてます……これから応援させていただきます……!! (3月9日 23時) (レス) @page37 id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べるーが | 作成日時:2023年4月19日 22時

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