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……どのくらい眠っていたのだろう。
心地よい揺れで目を覚ますと、どうやら私は見覚えのない車の助手席に座らされているようだった。
「…………驚いた、いくらなんでも起きるの早すぎじゃないですか? キツめの薬使っておいて正解でしたね」
「……塩田、さん……どうしてここに」
「時期にわかると思いますよ。
……無理に眠気に抗わずに、もう少し寝たらどうですか」
……耐えようのない猛烈な眠気が私を襲う。……こんなことなら、昨日の夜徹夜しないで寝ておけばよかったな、なんて考えながら、私はゆっくりと目を閉じた。
……次に目を覚ましたのは、車ではなく布団の上だった。
夢見心地のままゆっくりと身体を起こすと、ザ・和室という感じの部屋だった。一面には畳が敷かれ、障子から微かに日光が射し込んでいる。
「……! そうだ、スマホ……!」
しばらくの間眠気に抗うことなくボーッとしていたが、不意に自身の置かれた状況について理解し、慌てて胸ポケットからスマホを取り出した。
……おびただしい数の着信履歴と新着メール。そのほとんどが兄さんと周からだったが、その中に混じって新田ちゃんからのメールが届いていた。
……そのメールの内容に戦慄すると同時に、私は榊木さんに言われた言葉を思い出していた。
…………兎崎家、5人の姉、そして植物のつく名前。
バラバラだったピースが、1つに組み合わさっていく。
そのメールの内容は……他でもない、塩田さんの『本名』についてだった。
『この間の飲み会の時話してた塩田さんの本名、分かったんで一応メールしとくっス! 塩田さんの本名は……
____兎崎、
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ねのあ(プロフ) - べるーがさん» あーッ!!返信ありがとうございます、! 読了後速攻でフォローさせていただきました……!!供給が少ないオタクとして共に更新していきましょう……!!🙏 (3月10日 18時) (レス) id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ねのあさん» わーーーありがとうございます!! 私も初コメきてテンション爆上がりしてます⤴⤴ 更新頑張るのでこれからも応援していただけると嬉しいです……!! (3月10日 18時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
ねのあ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです……!ずっと新田姉弟の話を探していたんですが、ようやく見つけられました……!救われました、QOLが爆上がりしてます……これから応援させていただきます……!! (3月9日 23時) (レス) @page37 id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べるーが | 作成日時:2023年4月19日 22時