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「先に手を出してきたのはあっちだ、今さら詫びてきたってもう手遅れ。……僕らの目的はただ一つ、兎の殲滅だ」


組員たちから、待ってましたとでも言わんばかりに雄叫びが上がる。……こういうのをカリスマ性、とでも言うのだろうか。


「……それで? どんな作戦でいくんだ?」


「基本的にはこっちから乗り込むつもり。けど、あっちから仕掛けてこないとも限らないからなぁ……

とりあえず、パターンAから順に説明していくね」


「……周、ちなみに今回の作戦数は?」


「大雑把に分けて16パターンくらいかな。
安心して、兄さんのために紙ベースも持ってきたから」


基本的にはデータベース化されている資料だが、機械音痴な俺を気づかってか、こういうときはいつも紙ベースのものを用意してくれる。だが……


「……できることなら、俺の地頭の方も気づかってほしかったけどな……」


「……? 兄さん、どうかした?」


「……なんでもない。始めてくれ」


……細部まで練られた完璧な作戦。しかもあっちの出方に合わせて16パターン分だ。これを毎回やってくるのが、参謀長(こいつ)の恐ろしいところだ。


俺の地頭(スペック)で16パターンも覚えられるだろうか、なんて不安になりつつも、弟の話に耳を傾けた。



「……流石だな、周。今回の作戦もよく練られてたし、資料も前のより分かりやすかった」


「あはは、ありがとう。けど、資料を作ったのは僕じゃないよ」


「は? じゃあ誰が……」


……その先を言いかける前に、何となく察しがついた。
周は、そんな俺を見透かしたかのようにニヤついている。


「……そうか、あいつが……
ま、お前にしてはレイアウトがぽわぽわし過ぎっつーか……お前のは情報量が多めで、無駄のない感じだったしな」


「あはは、確かにね。……流石だなぁ、姉さん。戻ってきたばっかりなのに、もう即戦力になってる」


「……そうだな」


「……! ふふ、兄さんが素直に同意するなんて珍しい。
姉さんの前でもそんな風に言ってあげたらいいのに」


「馬鹿言え、それができんならとっくにやってるっつの。
……俺とお前じゃ、根本的な部分から違ぇんだよ」


……周は俺の言葉に同意して、どこか諦めをにじませたような表情で微笑んだ。

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ねのあ(プロフ) - べるーがさん» あーッ!!返信ありがとうございます、! 読了後速攻でフォローさせていただきました……!!供給が少ないオタクとして共に更新していきましょう……!!🙏 (3月10日 18時) (レス) id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ねのあさん» わーーーありがとうございます!! 私も初コメきてテンション爆上がりしてます⤴⤴ 更新頑張るのでこれからも応援していただけると嬉しいです……!! (3月10日 18時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
ねのあ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです……!ずっと新田姉弟の話を探していたんですが、ようやく見つけられました……!救われました、QOLが爆上がりしてます……これから応援させていただきます……!! (3月9日 23時) (レス) @page37 id: 919a6d5cdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べるーが | 作成日時:2023年4月19日 22時

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