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｢……、けど、人間がいつ俺を見捨てるかなんて分かんねぇだろ？ ……オケで花形飾ってたリコーダーでさえ、廃れるのは一瞬だったんだ｣
｢……そう、だな。コルネットはともかく、ありのままの俺を愛してくれる人間なんかいないよ。……そもそも、俺たちの声なんか、人間には届かない｣
｢……はぁ……｣
……窓越しに見える、雲ひとつない晴れた空とは対象的に、2人は重苦しい空気を放っている。
｢……まぁ、無理に自分を好きになれとは言えないけど。自分に自信を持つのって、結構難しいしね。
けど……そういう卑屈な態度って、私みたいに2人を好きな人からしたら結構しんどいんだよね。……2人を好きでいる私まで、間違ってる気がするというか｣
｢……！ 悪い、そういうつもりじゃねぇんだ。お前の気持ちまで否定したいわけじゃ……｣
｢そうだよ、別にAのことを悪く言ったつもりじゃないんだ。俺はただ……｣
｢……っ、ふふっ……
ごめんごめん、冗談だよ。私が言いたいのは、そういうことじゃなくて……｣
必死に否定してくれる2人が可笑しくて、つい笑ってしまう。……バツが悪そうな2人をよそに、頭のテキストを組み立てるように考え込む。
｢……例えオケに入れなくたって、『理想の姿』とかけ離れてたっていいんだよ。ありのままの2人を愛してくれる人がいる限り、廃れたりしない｣
｢｢……！！｣｣
｢……まぁ少なくとも、私は2人のことが好きだし、声もちゃんと聴こえてる。……だから、今後50年くらいはそんなに心配しなくても大丈夫なんじゃないかな？｣
｢……っ、あははっ！
やっぱお前ズレてるよ。……本当、優しいのかドライなのか分からねぇやつだな、お前は｣
｢……っはは、だな。
……悪かったな、コルネット。謝って許してもらえるとは思ってないけど……謝罪くらいさせてくれ｣
｢……当たり前だろ。けど、いつまでも昔のことをグチグチ言うのもダセェしな……その件に関しては許してやるよ。
ただ、普段のお前がいけすかねぇ野郎なのは変わらねぇからな！ 仲良しこよしなんか死んでも嫌だね｣
｢……へぇ、珍しく気ぃ合うじゃん。
悔しかったらもう1回上がってこいよ、“兄貴”。
｢……ッチ、言うじゃねぇか。お前の方こそ、いい加減俺の真似は卒業しろよ、“弟”｣
……2人は毎度の如く口げんかを始めたが、以前のような険悪さはなく、その表情は楽しげな笑みが浮かんでいた。
オススメの楽器さん
バスクラリネット
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もも - べるーがさん» なんか泣ける… (4月19日 0時) (
レス) @page44 id: 8826ef9895 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» すみませんお待たせしました！！ いつも以上に作者の趣味全開で書いてしまって本当に申し訳ないんですが、よければお納めください……🙇🏻♀️ (4月17日 1時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» そうです！！ (4月11日 0時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» リクエストありがとうございます〜！！ 一応確認したいんですけど、弦楽器のコントラバスで合ってますか……？？ (4月11日 0時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» リクエストでコントラバでお願いします！！！ (4月9日 15時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べるーが | 作成日時：2023年3月1日 23時
