トリップしたから推しを手懐けようとした矢先、推しの飼い主になれました【七海建人】 (ページ8)

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とりあえず呪力を纏ってみる。

『こんな感じか…？』

纏った呪力はぽかぽかして心做しか暖かい気がする。
これは私だけなのか？わかんないな…。

『多分、部屋に呪具がなかったところを見るに体術で戦ってたのかな？体術できるかな…』

まぁ、ノリで行けるでしょ。とよく分からない自信をもって、私は寝ることにした。

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時はたって次の日の夜。

桜葉さんに例の神社の近くに下ろしてもらい、帳を張ってもらう。

『神社はここみたいだね。』

たしかに不気味な感じがするし、少し呪力も感じる。

『あれが今回の親玉の気配なんだろうなぁ…。こっわ。』

夜蛾先生達には余裕そうに返事をしたけど、この世界に来て初めての任務なんだよな。
まだまだ死にたくないし、3人のためにも必ず帰らなきゃ。
ついでに言うと、今日で終わらせて今日のうちに帰りたい。

『はぁ…。頑張ってみるか…ｯｯｯ!!!!!!!!』

そう考え事をしてる時に突然前方から攻撃が飛んできた。
間一髪で避けるも、敵はもう目の前まで来ていた。

｢ｱｶﾞﾒﾀﾞﾃﾏﾂﾞﾘﾀﾞﾏｪｪｪｪｪｪ!!!!!!!!｣

『見た感じｯ!!神主とかそこら辺かな…ｯ!!!!!!』

どうにか攻撃を避けてみる。

『ｯ!!!!!!しまっ…!!!!!!!!がｯｯｯ!!!!!!!!!!』

が、まだ動きになれていないからか横腹に打撃をもろにくらってしまった。

殴られた場所からは血が滲み、ぽたぽたと流れている。

『早めにｯ倒さないと…ｯ!!私が死にそうだね…ｯ!!!!』

今まで攻撃を仕掛けていなかったが、勘で相手に蹴りを入れてみる。
この体が覚えているのか、綺麗に相手の中心に命中し、呪霊は20メートルほど吹き飛んでいく。

私は追撃をし、足に呪力をめいっぱい込めて振り下ろす。

その瞬間、呪霊から眩い光が溢れ、爆発した。

私は咄嗟に呪力で身体を覆い、守るも、吹き飛ばされ地面にたたきつけられる。

『ｯｯｯ!!!!!!!!!!』

今の一撃で呪霊は払うことは出来たらしい。

ただ、横腹の傷は抉れ、血がだらだらと流れている。
体の節々は痛く、頭に酸素が回らない。

『桜葉さんに電話…ｯ!帰んなきゃ……。』

私は桜葉さんに事情を説明し、近くまで迎えに来てもらいたい旨を伝えたところで気を失ってしまった。