擬神兵最年少の少女の話【かつて神だった獣たちへ】

６話 ページ10

商人「こんな所に居るってことは、ローグヒルかバーンウッドに行くんだろう？」


シャ「わたしたち、バーンウッドから来たんです」


商人「なら乗って行きな。丁度荷台が空いてるんだ」


優しい商人さんのお言葉に甘えて、ローグヒルまで乗せていって貰うことになりました


正直嬉しかったですね。ずっと歩きで疲れていたので


商人「知ってるかい？これから行くバーンウッドには【獣】がいるんだ」


！！


シャ「そうなんですか！？」


商人「そいつが町の近くに砦を造ってね。大きな大きな砦さ。しかも、今までずっと増築し続けている

そして、砦のてっぺんで叫ぶのさ


戦に備えろ 敵は来るぞ


ってね」


『……』


商人「そいつにビビってこの辺りの野盗は逃げ出した。俺たち行商にはありがたい話さ。

だけれども、やっと戦争が終わったと一息ついていた人たちにゃ堪らんだろうね。

獣は色んなことを持って来ちまう

良いことも 悪いこともな」


そうなんだ…


ハンク「……」


商人「…ほら見えてきた！

あれが戦争の終わらない町・ローグヒル

「ミノタウロスの要塞」へようこそ！！」


．

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