赤い髪の君と私4

記憶2ｰﾘｸｴｽﾄｰ ページ4

〜エイジside〜


「どちら様ですか？」


ｻﾞｰｻﾞｰと強い雨が降りじめじめした日。俺はびしょ濡れで病院に駆けつけた


あの時俺もついていてやれば‥


こんなのいくら悔やんでも仕方ないのはわかってるのにAの言葉が俺の胸を傷つける


、


、


、



「買い物行ってくるね」


『雨降ってるけど大丈夫なの？もうちょっとしたら止むかもよ』


「今日１日はずっとこの調子だよ。午後にはもっと強くなるし今のうちに買わないと！」


『もうちょっと待ってくれれば俺も行く』


「大丈夫だよ、すぐそこだし20分くらいで帰ってくるから」


『わかった気をつけてな』



「うん」


いつもと変わらない会話から始まった。外出していた動画でいつもより編集に時間がかかってしまった


正直、編集に焦っていていつもは2人で行く買い物をA１人で行かせてしまった


１時間が経っても中々帰ってこなく電話をするが出ない‥


『大丈夫かよ‥』


頭を抱えていると一本の電話がかかってきた。知らない番号で恐る恐る出てみると病院だった


医者「こちら○○病院です。Aさんの知り合いの方ですか？」


『はい...そうです』


この時嫌な予感がした


医者「Aさんが事故にあってしまい今病院にいるんです。頭からの出血も酷く重体で来られますか？」


『はい。今すぐ行きます』


俺はポケットに財布とケータイを入れ急いで外に出てタクシーを拾い病院に向かった


向かう途中にみっくんに電話し後から合流することになった


病院に入り看護婦さんに聞いて治療室に向かった。この時は神に願う事しか出来なかった


しばらくするとみっくん達が来て話をした。そして一緒に待つこと30分、扉が開いた


『Aは無事なんですか？』


「大丈夫です。今病室に運んだので行ってみて下さい」


急いで病室に向かい扉を開けた。目の前には窓の外を眺めているAがいて頭に包帯が巻かれていて痛そうだった


『A！』


今にも泣きそうな声でAの名前を言った。よかった無事で本当に‥


そう思ってた


「どちら様ですか？」


そう言われるまでは。

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