【約束のネバーランド】とある少女の逃走記３

98話 ページ14

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「それだけの話だ
お前が条件守りきるって判断できたら話すつもりだった」



(…ん？条件ってなんの？)


レイの言うお前はきっとノーマンのことだ

あの2人だけで何か交わしていたのだろうか




「ついでにわかったろ」



しかしそれは口にする前に次の話題へ。



「「本部」と「近接する５つの飼育場(プラント)」。それがこのG F農園(グレイス=フィールドハウス)
門は逃げ道にならない
その先は見張り番数匹って数じゃない。鬼や大人がうじゃうじゃいる」

『…なんだ、私が塀登ったあの時にはもう知ってたんだ』

「崖は知らなかったがな。お前のゴリラみたいな運動神経…ゴリラ神経が役に立った」

『ゴリラ神経って何？？』


「話逸れたが明日の件だ」



なんでこいつは無視するん？？？

じとっと睨めばレイが無言で手を握ってきた。


これで我慢しろ的な？
お前私のことナメてるだろ

まぁ私いい子だから黙っててあげますけども


……あれ？これ結局レイの思惑通りでは？？？




「本部はあり得ない。だからこそ商品への警備が甘い。この先も同じ、ロクな警備強化はされない
あとAはコレな」


『？』


突然レイがこちらを振り返り何かを渡される。

milk Candyと書かれた飴の小さな缶。
ボタンと小さな銀の棒が2つ飛び出ている。


「左耳にあててスイッチを押す。それで発信器を無効にできる。この方法ならママに通知されない」


『……へー懐かしい。これちょっと前に私にくれたキャンディのあれでしょ』

「まあな」


……あの時は疑問に思うだけだったけど…

…そういえば昔から、レイはどこからかそういうのを持ってた…気がする



「ロープはドンとギルダがつくってる
その他潜伏の準備も進めてる。その辺りの詳細は後で話す」

『…了解』

「とにかく明日、お前は姿を消せ
そんでエマの足が治り次第脱獄だ」




「Aは死なせないから」

『エマ…』



「全員！絶対生きてここを出よう！」

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