96話 ページ12
「…A、明日昼にお前1人で逃げろ」
『……』
レイのその言葉に、Aは目だけをそちらに動かした。
「正確には逃げた「フリ」だ」
『…フリ？』
「発信器を無効化させる。それでエマの足が治るまで敷地内に潜伏しろ」
「それで決行日に合流して一緒に逃げれる」
「その間Aは下見し放題でしょ！」
『……一応私も美味しい脳なんですよ。容易に逃がすはずがないしきっと探すよ
その時もし警備が厳しくなったらどうすんの？』
「警備は強化されても大したことねぇ
この農園には�，里咾里啖鯀瓦飽蕕討襪海鉢�秘密厳守の飼育方針がある」
"のびのび育った感情豊かで健康な子供"
これが製造する
だから勉強だけでなく運動も愛情も必要不可欠。
この鳥籠で「おままごと」を演じているのはその為だ。
『…だから精々警備の増員ぐらいって？
ねぇ、その増員が本当に何とでもなるって思う？次はきっと1人なんかじゃないよ。シスター1人にでさえ手こずってる
逃れる子が私のせいで逃げれなくなるのは嫌だ！』
矢継ぎ早でそう言うAの声はただただ静かだ。
しかし、顔が歪んでいた。
首を締められたように苦しさにあえいでいた。
みんな「を」逃したいのである。
みんな「と」逃げたいのではない。
「それでもシスターは、ママよりは簡単に騙せるし僕たちだって何とかできるよ」
ノーマンがそう言った。
『…じゃあ塀をギリギリ登れない高さにされたら？』
「Aが梯子作って。隠れている間なら作れるよ」
エマがそう言った。
『っ……発信器が新しく埋められるかもしれない！それこそレイの作ってる無効化のやつが効かなかったら努力の意味が無くなるじゃん！』
「そん時は取り出せばいいだろ！場所の分かってる通信機なんて俺らには通用しない！」
レイがそう叫んだ。
「ッとにかく！お前が出荷されるこたないんだよ！！」
ハッとしてAがレイを見上げる。
その白い手を、レイが引き上げるように掴んだ。
「食料も潜伏も多少の警備強化も！俺たちで何とかする！
ママを出し抜く奥の手もある！」
「だから一緒に生きろ！！！」
『っ……！』
ボロリと、水滴が服へ染み込む。
色んなものを押し殺そうとして、それが返って溢れてしまっているようだ。
『ぐす…っ』
顔は俯いて見えない。
しかし、レイの手は固く握りしめたままだった。
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凛香奈 - 続編楽しみにしてます！ (2021年1月22日 19時) (
レス) id: 11436a7db0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱふぇ - 最高。絵上手すぎです！面白すぎてハゲそう(真顔。更新楽しみにしてます！ (2020年12月19日 13時) (レス) id: 00337bf9fd (このIDを非表示/違反報告)
トエル・タウ - ノーマンと夢主ちゃんの関係、ぼたぼた涙が出てきました…。どうか幸せになってくれ…。 (2020年7月24日 14時) (レス) id: fc7aaf8032 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！ (2020年6月29日 17時) (レス) id: 0aa8d61485 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - すっごーーく面白いです！！約ネバ好きのレイ推しなのですっごく嬉しいです！Rain (2020年6月16日 18時) (レス) id: a884ba806a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レレ | 作成日時：2019年8月29日 16時
