OUR. Ⅱ (ページ2)

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佐久間を連れ戻す、とは言っても正直そんなに簡単な話ではないのが現実だ。

アビリティとは言えど、8人で立ち向かったところでボロボロにされてしまうのが現実。

向井の時にように、名前を聞いたり顔を見たり、"佐久間大介"の1部に触れることができれば話し合うことは可能かもしれない。

しかし、そうは行かなかったら。

至近距離で佐久間の攻撃を浴びるなど、知っていて地雷を踏むような行為でしかない。

ラ「ってわけで、防弾チョッチとサポーター諸々買ってきました〜！」

机の上にドサっと重々しい音を立てて置かれた物たち。

明らかに新品であり、防弾チョッキはかなり分厚くずっしりと重量がある。

早速岩本がつけると、上半身はかなり守られる。

防弾チョッキは確かにかなりの重量になるが、この分厚さなら相当な衝撃にも耐えられるだろう。

岩「ふっかー」

深「ん？あいよ」

岩「ちょっと俺のこと撃ってみて」

阿「へ？」

深「え？」

岩「ん？」

渡「はあ？！」

だからほら、撃ってみて。
と、当たり前のように深澤に銃を渡した。

ある程度の実戦を想定して、数メートル先からの狙撃を岩本が命令する。

皆は少し離れた場所から観察し、もしもの場合に備えてラウールが前傾姿勢で待機している。

よし来い、と手を広げた岩本に向かい深澤が銃を構え、片目を瞑り狙いを定めた。

ギリ、と銃を握り直す音が鳴った数秒後、

パアン！！！と発報音が響いた。

岩「う“っ、！！」

深「っあやべえ貫通した？！？！」

心臓あたりを抑え蹲った岩本に深澤が駆け寄るが、
カランカランと何かが音を立てて落ちた。

弾だ。

岩「……くっそ痛え、けど、防いでる」

深「よかったあー、まじ俺、ひかる撃っちゃったかと思ったもん焦らせんなよ」

岩「お前もまじで心臓ぴったりにしすぎだろ。痛えわ」

深「はは、ごめんごめん」

岩本が防弾チョッキを脱いで確かめる。

チョッキに多少の凹みはあるものの、同じ場所を何度か撃っても命に影響はなさそうだ。

宮「これ使えるね。佐久間に効くかはわかんないけど」

渡「まあ、何もしねえよりかはマシだろ。ラウもいるし、もしもん時は逃げればいい」

ラ「実戦は無理だけど、傷治すのなら任せて」

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