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渡辺side
「っ、…はぁ〜〜〜〜〜」
車に乗るなりでっかいため息。
もう全部嫌んなる。
ギリっと傷む腹を抱えて、うずくまるようにちょっとひと休み。
正直姿勢よくしてるだけでめっちゃ痛いけど、
流石にずっと猫背だともっと印象悪いだろ。
目を瞑って、息を整えて。
「っし。帰ろ」
やっとエンジンをかけようかと思えば、
今度は着信音が響く。
「…っ、あ、」
やばい、あの人だ。
急かされるように急いで受信ボタンを押せば、「おせえよ」とイラついてる声。
「ぁ、す、あ、…ごめんなさい」
【今お前どこいんの？】
「、へっ？」
【だーかーらー、どこいんのって聞いてんの】
「あ、えと、帰りの、くるま、で、」
【あ？お前帰ってんの？】
「いや、…の、………まだ、…です」
この人には逆らえない。
逆らおうなんてしようもんなら、弾丸の2発や3発撃ち込まれても不思議じゃない。
【じゃどこ？逃げんじゃねえぞ】
「っ、あ、…あの、いや、」
【はーっ、だーかーらー、どこって聞いてんの】
「………あっ、…ちゅ、うしゃじょう、です」
【いや広すぎてわかんねえわ。ナンバー言え】
「ぁ、…っ、う、」
震える。
手が、声が。全部、震えて。
「っ、…うぅっ、」
なにが辛いのかも分からない。
怖くて仕方なくて。でも逃げることもできなくて。
【…はぁ、いいよGPS入ってっし】
ガチャリと切られた電話。
「っ、はぁ、はぁ、……やだ、ぅ、やだ、」
いやだ。また、知らない所へ連れて行かれて
遊びだなんて名前を使ってボロボロにされて
そんなことをいつから繰り返されてるのか。
もうとっくに心は死んだし
あの人たちの言う通りにしてきたのに
俺は全く報われない
メンバーからの信頼なんて捨て切っただろうに。
「やだぁっ、…うぅう、やだ、…っ、やだ、」
逃げたいけど逃げられない恐怖心
それは、
「…あ、」
車の前で笑うそいつによって、煽られた。
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レス) id: d4b936d1d0 (このIDを非表示/違反報告)
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さく(プロフ) - リクエストお願いいたします。阿部ちゃんアレルギーみたいです。 (2021年12月19日 20時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やまさき | 作成日時：2021年4月16日 17時
