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深澤side
泣いて、泣いて、いっぱい涙流して。
ちょっと疲れたのか、いつのまにか俺に抱きついたまま気持ちよさそうに寝息を立て始めた。
「…ごめんな、気付いてやれなくて。痛かったな」
そっと翔太の頭を撫でれば、
「ん、」と小さく声を漏らして頭を擦り寄せてくる。
ス「あ、すいません深澤さん、そろそろ楽屋入れ替えの時間でして、……あ、お取り込み中でした？」
「ん？…あ、あー！これ？笑ちょっと疲れちゃったみたいで。今出ますね！」
ス「すみません、じゃお疲れ様でした」
スタッフさんが出て行ったのを確認して、俺よりもちょっと小さいそいつを背中に乗せる。
けど、
「…ちょっと軽くなっちゃったなあ」
前よりもだいぶ軽い。
翔太が相談したりするの苦手だって知ってたのに、なんも気づいてやれなかったな
でも、翔太が変なことを思い立つ前に気付けてよかった、って思ったりもして。
適当にタクシーを捕まえて、
流石にこの状態の翔太をひとりにさせるのは気が引けるから、一緒に俺の家に帰ってもらう。
キングサイズのベッド、ちょっとサイズ間違えたと思ったけどこういう時に役に立つんだな。
そっと翔太を寝かせて、
おやすみ、って、部屋を出て行こうとしたら、
渡「………ふ、っか、」
「んお、ありゃ、起こしちゃった？」
渡「ここ、いて」
ポンポン、と、翔太の隣を叩かれる。
仕方なく隣に寝転んでやれば、いつもはくっつくの嫌がるくせに、今日はピッタリとくっついてくる。
「なぁに？寂しくなっちゃった？」
渡「…ごめん、めいわく、かけて」
「迷惑？かかってないかかってない。しょーたはなんにも悪くないよ。頑張ったんだから」
おれ、がんばった？って、
めちゃくちゃ眠そうな顔で言ってきて笑
「なあ翔太、眠いっしょ？」って聞けば、
「んー」ってよくわかんない返事をされて。
「寝ちゃいな。疲れたっしょ？」
渡「ふっか、…ここ、いてよ」
「うんうん。いるから。寝ちゃいな」
トン、トン、と優しくお腹を叩けば、ゆっくりと瞼が落ちて行って、しばらくすれば規則正しい寝息が聞こえてきた。
「…っし。俺も寝るか」
.
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作者名：やまさき | 作成日時：2021年4月16日 17時
