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翔太の病院の付き添いから4日。

俺は翔太の家に来ていた。






『ごめっ、…オフ、なのに、じかん、』




ダラダラと汗を流しながら涙目でそう伝えてくる翔太





そんな翔太に


佐「もー!ごめんは聞き飽きたってー!笑」


と元気よく返事をする佐久間。









着信音で起こされた朝。


もしかして翔太か、と急いで起きれば、画面には「佐久間」の文字。





聞いたところによると、

夜発熱して適当に会話履歴の一番上にいた佐久間に電話をかけて助けを求めたらしい。




駆けつけた頃は発熱だけだったけど、

朝になるにつれて段々と症状が増えてきたんだとか。








俺が翔太のもとへ着いた頃には、

嘔吐、めまい、頭痛、腹痛の症状。




吐いて疲れてベッドへ行き、やっと眠れるかと思えばまたトイレで吐いて、という繰り返し。


体力が奪われる上に、翔太の場合は行き来が楽にできる体じゃないから、

基本は俺がおんぶをして移動をする







けど、








佐「あっ!涼太ー!!翔太吐いちゃったー!!」







キッチンでお粥を作っていれば、

寝室の方から聞こえてきた佐久間の大きな声。




タオルと水を持って駆けつければ、掛け布団には昼食べたものが未消化のまま出されていて。


吐いてしまったことが申し訳ないのか、


「ごめん、ごめんっ、」とボロボロと涙を流しながら謝ってくる翔太。









「翔太ー、泣いたらもっとしんどくなっちゃうよ。
佐久間、シーツとか頼める?」


佐「了解でやんす!他になんかいるもんある?」


「あー、今は大丈夫かな。あ、いや、もし桶とかあったら持ってきといてくれない?」








「おっけー!」と佐久間が寝室から出たのを確認して、まだポロポロと涙を溢す翔太の口元を拭く。




幸いなことに服は汚れてなくて、


「きついでしょ?寝ちゃいな」と翔太を寝かせば、





吐いて疲れたのか、泣いて疲れたのか、


ウトウトと瞼を落として気付けば寝ていた。









佐「どう?翔太ちょっとは楽そうになった?」


「今はもう寝ちゃってる。疲れたのかな」


佐「そっかぁ。もう今日だけで5回は吐いてるもんなあ。そりゃあきちいよなあ」









ベッドの傍に座って翔太の頭を撫でる佐久間。



歳にそんな大差はないのに、

なぜだかすごく佐久間の方が大人に見えた。









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ぽん(プロフ) - ずっと読み続けることの出来るような、素敵な作品にとても感動しました。続きを待ってます! (2023年1月13日 7時) (レス) @page40 id: 8d0d2a0967 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やまさき | 作成日時:2021年4月11日 23時

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