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赤葦said


正直今一番会いたくなかった


『…え?大丈夫?』


赤葦「…?」


『…泣いてる』


赤葦「…ほんとだ。」


自分の頬が濡れているのに気がついた


オレがAの方を向いたら、急に思いついたように言った。



『!…私の名前は影山Aです。

弟の名前は影山飛雄で赤葦と同じでバレーのセッターをやっています。』


赤葦「…急にどうしたの…?」


『もう1年前になるかな…

私さ、赤葦と結構仲良かったと思うんだ!』


“私はね”って微笑んだAはオレを少し安心させた。


『だけど、私は、結構赤葦に自分自身のこと言わなかったなって思ってさ。

赤葦がそんな私を気遣って何も聞こうとしなかったよね。

そんな優しさが私の過去のトラウマを消してくれたっていうかなんというか』


とAは照れくさそうに言った。


赤葦「過去のトラウマ?」


『それも言ったことなかったね(苦笑

赤葦は、私がヤンキーのときに初めてあったよね?』


赤葦「うん。」


『私、中1の夏に夏祭りに行った時に中3の有名なチャラ男グループの人に私と私の友達が無理矢理されそうになったんだ。

そん時は、同じクラスのヤンキーが助けてくれたからよかったよ。

それでさ、私もなんだけど友達がすっごく泣いて、過呼吸になちゃって倒れたんだよ。

それを見たときに

“男なんか大嫌い

私もヤンキーになればされないし、友達も守れる”

って思ってグレちゃったんだ…』


バカだよねって笑うA


赤葦「そうだったんだ。

じゃあ、あの時に俺の前から消えたのもオレのせいだよね…」


『違うって(笑

その話をする前にまだ続きがあるんだよ。

で、私の行動がエスカレートしすぎて、私の両親が私を家から追い出したんだ。

それで、宮城では私一匹オオカミみたいな感じで友達いなくてさ…

梟谷に友達いるの思い出して、東京に行ったんだ。

でまあ…行ったはいいんだけどさ、

友達みんな泊まらせるのが無理だったらしくてさ、

公園でぼぉーっとしてたときに会ったのが、赤葦だった。』


赤葦「そうだったんだ…

思い出した(微笑

俺の家に来てくださいって言ったけど、

Aが頑なに断ってた理由って男嫌いだったんだね。

今思うと申し訳ないな(笑」


『でも、それがあったから赤葦とも仲良くなれたんだ。

ってか、やっと赤葦笑ったね』


赤葦「笑ってた?」


『うん。久しぶりに赤葦見たのにずっと笑ってなかったからさ。

笑った顔見れて良かったよ(微笑』

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作者名:アルビノ | 作成日時:2018年1月21日 12時

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