翔ちゃんおやすみしましょ？② (ページ5)

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40.出発 s ページ5

時は経ち、北海道へ出発する日となった。

退院後も俺の体調は全く優れなかったが、なんとか前日に解熱剤で無理矢理熱を下げ、声も掠れてはいるものの、聞き取れる範囲にはなっている。

ただ、咳が治らない。

飛行機の乾燥が心配だ…

元はというとオーストラリアからの帰りの飛行機の乾燥で風邪ひいたみたいなもんなんだから。

ずーっとマスクしてなきゃかな。

俺は、智くんの隣に座っている。

智くんは、もう完治したみたいで、スヤスヤと寝ていた。

咳で起きちゃうんじゃないか、ってくらいの咳を隣でしてしまう。申し訳ない。

「翔くん、これ舐めな？」

松潤が後ろの席からいくつか飴をくれた。

「ありがとう。」

マスクの中で舐めると一気に蜂蜜レモンの香りが充満する。

香りが充満するのはいいのだが、

吐く息が少し熱い気がする・・・

気のせいであってほしい・・・

もう熱出すのだけはこりごりだ・・・

朝は平気だったんだから。お願い。
北海道2泊の間だけもってくれ。

強く願っていると、いつの間にか眠りに落ちていた。