ヌナは笑わない。 (ページ8)

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距離ページ8

SN side

弟達やヒョン達に囲まれているAヌナにいてもたってもいられず、ずいっと間に割り込んで最近の俺の切実な願いを言った。

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「Aヌナ！！俺ずっとツムツ〇のハート送ってんのに何でやってくれないの！？」

『飽きたんだもん。私、熱しやすく冷めやすいタイプだって前話したでしょ？スニョンくんは一度好きになったらそれに長くのめり込むタイプだよね、真逆だ～』

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Aヌナは沢山のアイドル(特に男)や
スタッフとも仲良くて顔が広い。

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呼び捨てやあだ名で呼ぶ中で、
俺やジフナ、その他諸々の数人の男達を
＂くん付け＂で呼ぶヌナ

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＂スニョンくん＂

そう呼ばれる度に俺は特別な気持ちにもなるし、何だか距離が縮まっていないようなそんな気もして寂しくて…この前たまたま休憩所で2人きりになった時に聞いてみたんだ。

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「ヌナはさ、どうして…俺の事を君付けで呼ぶの？」

『え？？』

「いや、その…俺の中では仲良いと思ってるんだけど、ヌナの中では距離があるのかなーって思って」

『距離があるなんて思った事ないよ、私。むしろスニョンくんは近すぎるくらいだね』

「えっ、」

『私がくん付けで呼ぶのは、その子の努力を裏切りたくないからだよ。といっても、他の子達が努力してないとかじゃないんだけどね。スニョンくんは、お世話になった方以外とは連絡先を交換しないって前言ってたでしょ？』

「うん、それは言ったけど…？」

『＂俺達を沢山愛してくれて、俺達に…俺に会うために毎日頑張ってくれてるCARATに誤解させて悲しませるような事のきっかけは根っから作りたくない＂って。その言葉を聞いて、私も少しは貢献しようかなと思ってね～』

「…だから、くん付け？」

『そう、少しでも親しくないように見えるかなって。本当は全く話さない方が良いんだろうけど、ここまで仲良くなってから話さなくなるなんて、寂しいし私は無理だなって思ってさ』

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普段滅多に笑わないくせに、
その時に俺の前で見せた優しい微笑み。

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その表情を思い出しながら
頭の中でさっきのヌナの言葉がグルグル回る。

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＂スニョンくんは一度好きになったらそれに長くのめり込むタイプだよね、真逆だ～＂

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本当にその通りだよ、Aヌナ

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