past 2 ページ9
「どうしてアクセルがここに…？」
「それはこっちのセリフだっての。街中でお前を見つけた時は驚いたぜ。」
相変わらずぼーっとしていた彼はアクセルからアイスを受け取ると、途端に目をキラキラと輝かせた。
…分かりやす。
「ってことはつけてきたの？」
「つけ……！？ったく、ちげぇよ。たまたま行き先が一緒だっただけだ。」
アクセルは美味しそうにアイスを頬張る彼に目線を向けた。
そっか。そう言えばアクセルが新人の世話役を押し付けられたと、風の噂で聞いた気がする。
…ってことは、彼とアクセルはここで待ち合わせしてたのかな？
「…ごめん。もしかして邪魔しちゃった？」
「別に構わねぇよ。いいからほら、お前も食ってみろ」
そう言ってアクセルはアイスを手渡してくれた。
アクセルが気を使って、態々私の分を買ってきてくれたんだろう。
だって本来なら二つでいいはずなのに、彼の手には初めから三つのアイスが握られていたから。
「じゃあ、せっかくだから
………何？」
早速美味しそうなそれを頬張ろうとしたのに
ロクサスが興味津々にこちらを見つめてくるからとても食べづらい。
なにこの目の輝き。私アイス食べようとしてるだけなのに………
「いいから早く食べてみろよ」
「え…あ、うん」
いや、言われなくてもそうしたいんだけど。
貴方のせいでそれが中々出来ないんです。
なんて心の中で軽く悪態をつきつつ
彼のせいでアイスが溶けてしまうのも癪だったし
一口目をやっと頬張ったんけど…
「しょっぱ！…いや、甘い？」
なに、このアイス。不思議な味。
しょっぱいのに甘い。何だかその感覚が新鮮で、私は一瞬でそのアイスの虜になった。
「なんか不思議な感じ…このアイスなんていうの？」
「シーソルトアイスっていうんだ。美味いだろ？」
「うん、美味しい！また食べたい！」
私がそう言うと、ロクサスは少し微笑みながら頷きこう言った。
じゃあまたここに来ればいいさ、と。
私にはその言葉が
彼の笑顔が
救いのように思えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいり - KH大好きです！更新楽しみにしています！更新頑張って下さい(^ ^) (2019年3月4日 19時) (
レス) id: 0455f44aae (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - コトノハさん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けると本当に嬉しいです！更新頑張りますね(o´艸`) (2019年2月10日 20時) (レス) id: 579f7c87d3 (このIDを非表示/違反報告)
コトノハ - これは絶対に泣くやつです！！358軸、KH�啓瓦匹舛蕕盂擇靴澆砲靴討泙后�！ (2019年2月10日 0時) (レス) id: 611c145fdc (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます！！KH3発売の勢いに乗じて作ってしまいました(ﾉ´∀｀*)はい！更新頑張らせていただきます！ (2019年2月4日 14時) (レス) id: 579f7c87d3 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - すごい！KH�靴両�説でたー！しかもロクサス落ち.........( *´艸`)ｸﾞﾌﾌ 更新頑張ってください！ (2019年2月4日 4時) (レス) id: 8994c75465 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：凛花 | 作成日時：2019年2月2日 12時
