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貴方side
ザワザワしている会場にゆっくりと足を踏み入れた
「もしかして、Aちゃん?!」
『…うん、笑』
10年ぶりに再開する高校の同級生
今までも何回かあったみたいだけど行かなかった
「今回は来てくれたんだね!!」
『たまたま、休みだったから、笑』
「嬉しい」
思ったよりみんな変わってなくて、懐かしくなった
お酒片手にそれなりに楽しんでいた
『…あ、』
ハンカチが落ちて拾おうとした時
誰かに優しく拾われた
「ん、あれ、Aちゃん?」
『…ふか、ざわくん』
「久しぶりじゃん、元気だった?」
『久しぶり、うん元気だったよ』
「ちょっと話さない?」
『…うん』
新しいお酒片手に少し離れた静かな席に座った
エスコートしてくれて、ひざ掛けまで掛けてくれた
『変わらないね、ふかざわくん』
「そう〜?笑」
『優しい所とか、口調とか、笑』
そのゆるっとした話し方が好きだった
「Aちゃんは綺麗になったね」
『そーゆー所も変わらないね、軽い感じ笑』
「軽くないのに笑」
『ふかざわくんさ、』
「なんで、ふかざわくんって呼ぶの?」
『何となくだよ笑』
私たちは付き合っていた
あまり積極的じゃない私にもふかざわくんは優しかった
「ほんと、綺麗になったよ」
『ふかざわくんもね、』
「俺も?」
『うん、』
「俺も、なに…?笑」
そうやって核心ついて、分かった答えを聞きたがるところも
何もかも変わってないんだね
『かっこよくなったよ』
私の口から何でも言わせちゃうんだもん。
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作者名:もにぃ | 作成日時:2023年11月1日 22時