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貴方side
華の金曜日
仕事を終えた私はいつもより早歩きで家に帰った
「おーっす、おつかれー」
『……ねぇ翔太、来るなら連絡してって言ってるよね』
「毎週来てんじゃん、俺」
一人暮らしを始めたと伝えた時「俺にも鍵ちょーだい」って言われて、なぜが渡してしまった鍵のせいで毎週のように居座っている私の幼なじみの翔太
『……連絡もらってた方が色々助かるんだけど、』
「悪かったって、次からね」
『それ先週も言ってたからね笑』
勝手にベッドに入って、きっと寝ていたんだろう
寝癖が付いている
『……』
「ん、さんきゅ」
軽く整えるとベッドから起き上がり軽く伸びをしている
「どっか食いに行こうぜ」
『あり!!』
「焼き鳥が良くね?」
『大賛成!!』
好きとかそんな感情はどこかに置いてきてしまったのか、
幼なじみだし、嫌な部分もいい部分も知りすぎているから
「うわっ!! これ美味いわ」
『ん、美味しすぎるね』
「これ微妙だな」
『あー、ちょっとだけね、でも美味しいよ』
好きな物も嫌いな物も似ている私達
家族のような存在で気も許せていた、今日までは
「あ、そうだ」
『ん〜?』
「俺彼女できた」
『おー、彼女ね、…………って、彼女?』
「ん、友達の紹介つーか、確かにそろそろやべぇなーって」
『……そう、なんだ笑』
翔太が食べ終わった焼き鳥の串をお皿に置いた
『どんな人なの?』
「なんか、Aみたいな落ち着く人」
『…………ぁあ、』
お皿に置かれた串を見ていると自然と涙が出てきてしまった。なんで今気づいちゃうんだろう
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作者名：もにぃ
| 作成日時：2023年11月1日 22時
