タイトル未定 (ページ12)

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貴方side

「で、あとどれ位？」

『キリのいい所までやるだけだよ』

「じゃあ、待ってる」

新プロジェクトの件とか嘘ついてまで一緒に居たかったのか
上司のくせに嫉妬深いし、可愛いところがたくさん

「なに?」

『んーん、可愛いなって』

「なにそれ笑ねぇ、あいつとご飯行かないよね?」

『どうだろう〜?』

「行ったら知らないからね」

『それじゃあ怖くて行けないな』

「後さ、あいつに手振るのやめて」

『……笑』

普段みんなを仕切ってる人とは思えないくらい
ふわふわしてて、心配性で、今もほら「聞いてる?」なんてずっと隣で言ってくる

『終わった』

「あ、ねぇ、無視しないでよ」

『今日家来るの?』

「……行く。」

『会社出たら、いつもの所で待ち合わせね』

「分かった」

仕事のために隠そうってなったけど、
そろそろ岩本さんの限界が来そう

会社は別々で出て、1人で待ち合わせ場所まで歩く
横に居ないだけで寂しく感じてまう私も重症

「A」

『お、いたいた』

「帰ったら抱きしめていい?」

『いーよ、ちゅーもして』

「っ、あざと過ぎ。」

『嫌ならいいもん』

「嫌なわけなくない??」

自然と繋がった手、帰ったらもっと甘えてみようかな。

『岩本さん』

「だから照だって、いつも言ってんじゃん」

『照、大好き』

「え、なに、俺も大好きだけど、どうしたの」

『スーパー寄って帰る?』

「また、無視する、」

『どうする?』

「チョコ無かったし、買って帰ろ」

『え、先週のやつは？』

「食べちゃった」

『……あの量を!?』

「俺、好きな物は誰にも取られたくないから。早めに手を出すの」

目が合って、私の事じゃないけどドキドキしてしまった。

「Aと一緒に食べるチョコって、最高に美味いの」

『ふふ、何それ、嬉しい笑』

チョコレートが好きな事も、嫉妬深い所も、私だけが知ってればそれでいい気がした。