そのトサカ殴ってもいいですか？【黒尾鉄朗】 (ページ12)

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猫が10匹ページ12

『ま、課題忘れた私も悪いし…てかなんで迎えに来たわけ？』

そう聞かれた時心配で迎えに来たなんて言えるはずもなく

黒尾「あー……夜っ久んに迎えに行けって言われちゃってさぁ」

適当に言って誤魔化す

『夜っくん紳士』

あぁー！この瞬間夜久の好感度上がったァ！

俺が悪いんだけどさ！だけどさ！！

『迎えに来てくれたところは褒めてやろう』

黒尾「めっちゃ上から」

今すごいドヤ顔してんだろうなぁ

てか、さっきから胸が当たっててすっごい気になるんですけど…

だって男子高校生だもの！

黒尾「そ、そういえば部活はどうよ、慣れた？」

俺は邪念を捨てるためピアスちゃんに話しかける

『それ、皆に言われる』

黒尾「皆？」

『夜っくんに海くんでしょ？あと、学くんに研磨に福にゃんに虎に…』

皆ってまじの皆じゃねぇかよ。研磨は少し意外だわ

『慣れたっちゃ慣れたけどまだまだかな？バレーの事もまだ勉強すること沢山あるし』

黒尾「勉強熱心だねぇ」

『うん。皆真面目にやってるのに私だけ生半可な気持ちでやるのは嫌だから。やるなら徹底的にやってやろうって』

あー、こういう真面目なところ好きだわ

黒尾「気張りすぎて熱出すなよ？」

『なわけ』

ピアスちゃんはクスクスと笑うともう下ろしていいよと言うので下ろす

黒尾「んじゃ…気をつけて帰れよ」

『うん、じゃあね』

ピアスちゃんに手を振ってしばらくしてなんだか背中が寂しく感じる

『変態かよ』

苦笑いしていると誰かが俺を呼ぶ声が聞こえた

『それ私のお気に入りだから！じゃあね！』

黒尾「うぉっ！」

帰ったと思ったピアスちゃんは俺にジュースを投げて走って帰っていった

黒尾「……あー、これは反則だわ」

手もとにはいちごミルクがありマッキーでありがとうと猫のイラストが書いてあった

ギャップどころかドストライクだわ

俺は嬉しさのあまり写真を撮って研磨に自慢した