人 ページ6
「……A」
『ん、なぁに？やっぱり花巻もスイーツ食べたくなってきた？』
「そんなんじゃねぇし
…心中なんてもってのほか、一人で死のうとか考えんなよ」
『……急にどうしたの？』
「急なんかじゃねぇよ
さっきのアレがあって考えずにいられっか
このバカ」
『うーん、そうかな』
「そーだそーだ」
俺は地面に落ちていた小石を蹴った
それは見事一蹴りで溝に落ちた
彼女はその一部始終を見ながら口を開く。
『んー、約束はできないかなぁ』
「何でだよ」
『何だろ、そんな気がすんの』
「お前はこっちの気持ちとか考えたことねーのか
迷惑をかけずに一人で死ぬなんてなぁ、無理なんだよ」
『うん、それでも私はいつか死ぬの
そりゃ人はいつか死ぬけどさ。
そういうのじゃなくて、私はいつか、きっと死ぬの。
まぁきっとまだ先のことだろうけどね』
「……」
『そしてそれは花巻にも、私自身にも止められないこと』
「…………」
『だからさ、花巻』
「……んだよ」
『せめて私が死んだときくらいは悲しんでくれるって約束してよ』
花巻が泣くとこ一回見てみたいんだよねぇ、と彼女は笑った
俺はそんな子供じゃねーしと一蹴する
そもそも死んだら泣き顔なんて見れないだろうに。
更に畳み掛けるように言うと、隣であるく彼女はまた笑った
そして、彼女はくるりと振り返ると
『そんじゃ、指切りげんまんっ』
「…嘘ついたら針千本のーます」
『指切った！』
小指を夕日にかざして、赤く染める。
笑いながら数歩先を歩く彼女が死ぬなんて非現実的すぎて考えつかないけど
なぁ、どうか死なないでくれ。
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ナナシ(プロフ) - ありがとうございます 頑張ります 応援どうもです。 (2017年10月10日 22時) (
レス) id: 0bd29f1c62 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ - いっつも面白いです 更新、頑張ってください！ (2017年10月10日 21時) (レス) id: 80316e3efe (このIDを非表示/違反報告)
ナナシ(プロフ) - マジすか、あざます。頑張ります ファイトします。 (2017年10月9日 20時) (レス) id: 0bd29f1c62 (このIDを非表示/違反報告)
みなこ - いつもナナシさんの作品楽しみにしてます！更新ファイトです！ (2017年10月9日 20時) (レス) id: 932a4722ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：季節の野菜を添えて。 | 作成日時：2017年10月9日 17時
