ー関西の紅一点の物語Ⅴ ー (ページ4)

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◎ 祝:3周年ページ4

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末澤「もしも

「 3周年おめでとう！」

…… あ、ありがとう」

「 Aぇが3周年ってなんか、よー分からんけど泣けてきた」

末澤「なんでお前が泣くねん」

「なんか泣けるねんもん、不可抗力やろ」

末澤「 …………もう3年経つねんて、俺ら」

「うん」

1回黙ったと思ったら、すえが空気をしんみりさせてくる

末澤「 Aらがグループ組んで、悔しかった気持ちはある」

「ん」

末澤「でも俺はこれで良かったと思ってる。いいメンバーに出逢えたから。」

「せやね、」

末澤「でも時々思うで」

「なに？」

末澤「 ⋯⋯Aと同じグループやったら、どうなってたやろうって」

「私がおっても迷惑かけるだけやからな」

冗談で、いや、本音もちょっと混じってるけど

笑いながら言うと、すえはまた黙った。

末澤「 ……それ、メンバーに言うた？」

「言ってないけど」

末澤「言わん方がいい気もするけど、まあ一回言ってみ」

「いやや、拳飛んでくるやろ」

大吾とか、和也とか特にな。

みっちーもぷんすかして怒ってきそう

末澤「分かってんねやったらんなこと思うな」

「んー、……ごめん」

末澤「言うたやろ、Aが思ってるより、周りはAが好きやし、必要としとる。ええ加減自信持ちや」

「ありがと、… まー、またお祝いにご飯行こ！奢ってや」

末澤「なんで俺のお祝いやのに俺が奢んねん、お前大晴にもそれ言っとったやろ」

「あー、卒論書き上げ祝いな！」

末澤「大晴めっちゃ笑いながら話してきたわ、とにかく！お前の奢りで飯な。」

「え、じゃあ割り勘にしよ」

末澤「あーもー、なんでもいいわ。ありがとうな、わざわざ」

「いーえ、おめでとうね」

末澤「あんま余裕こいてたら俺らすぐ追い抜くから。見とけよ」

「私らも負けへんで」

待っとけよって、頑なに言わんあたりすえらしい。

なんて思いながら電話を切った。

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