ー関西の紅一点の物語Ⅴ ー (ページ19)

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○ 変わりたい。ページ19

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結局、あの後ちゃんと事を起こした人を探し出してくれて、事務所の人にも伝えた。

当時のちっさい瑞稀が言ってた ” 先輩 ” っていうのは、東京Jrの子で私より年上の人 3人組。

私が気に食わんくてやったって言ってたっけ。

その後1ヶ月も経たんうちに、3人とも事務所を辞めたらしい

諸々の嫌がらせも、瑞稀に嘘の話させたのも全部その人達の仕業で、一応ちゃんと謝ってもらった。

あの時、” 無理せんでいい ” ” 慣れたらあかん ” って言って貰って
それ以降、少しづつやけどWESTのみんなに頼れるようになった。

ほんの少し、些細なことで頼るだけで、偉いって褒めてくれるその温かい空気が大好きやった。

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でも、10年経った今、私も大人になって、頼るより頼られる立場になって

いつまでも弱音吐いたり、甘えてばっかな自分が嫌で、
変わりたくて、一人でも大丈夫なように頑張ろうって
思ってるのに

「なんで、気づいちゃうかなあ、..... 」

仕事終わり、帰ってきて座り込んだ私の手のひらに包まれたスマートフォン

明るく光る画面には、” 丈くん ” の文字

藤原「何年お前のこと見てきたと思ってんの」

藤原「ほんまはめっちゃ悔しいんやろ」

Aのことやから、悲しいっていうより悔しいやな

って声だけで分かるドヤ感

「んー、ちょっと」

藤原「 AはAのままでええねんって。無理に強くなろうとせんで」

「 ………… あかんねん、いつまでも頼ってちゃ」

藤原「 ……、ある程度強がるのはええよ。俺やって体調悪いのとか、弱み見せるのとか苦手やし」

藤原「けど、今回のはちゃうやろ？こういう時くらいは、頼ってええねん」

丈くんの言葉で氷のように、強がっていた心が解けて
涙が頬を濡らした。

暗くなりかけていた画面が光って、手元に目を向ければ神山くんからのメッセージ

神山くん丈でも俺らでもいいから、ちゃんと頼りや

「丈くん、神山くんに言った？」

藤原「さあ？」

これは丈くんで確定

藤原「 ⋯⋯てか、心当たりは？」

「ない」

藤原「まあ、そうよな。今は様子見るから、なんかあったらすぐ言えよ」

絶対やぞって念押しされながら通話を終わらせた。

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