○ 優しさのカタチ�� ページ15
〜
大西「 どういうこと？全然話読めへんねんけど 」
道枝「 Aちゃん、ちゃんと言いましょうよ 」
” 大橋くんは優しいから黙ってるけど ” とみっちーは続ける
道枝「 僕は、その優しさはあかんと思います 」
つぶらな瞳の真っ直ぐな視線が突き刺さる。
何が何だか分からない様子の皆と、黙ったままの私ら
これ、状況的に言うしかないよな？
ぐるぐる考えながら、私が破れずにいた沈黙を破ったのは丈くん
藤原「 A、ダンスシューズ貸して 」
「 え、…… 」
背中に隠していたシューズを持つ手に思わず力が入った。
藤原「 あと、ポケットの中身 」
そう言われて初めて、切られた靴紐が入っているポケットを握りしめていた事に気づく。
「 ………… ん、」
もうここまで来たら逃れられる気がしやんくて
大人しく靴と、もうゴミに成り果てた靴紐を丈くんに渡した。
高橋「 え、…… 」
藤原「 これ、いつ？」
「 さっきの、休憩の時 」
靴をレッスン室の前に置いた経緯と帰ってきた時に気付いたということを話した。
藤原「 心当たりは？」
「 無い、けど 」
藤原「 大丈夫、とは言わせへんで 」
丈くんには何でもお見通しやなあ、
「 大丈夫やもん、こんなん久しぶりでびっくりしたけど 」
長尾「 久しぶり、って 」
「 昔はな、よくあったから 」
私が今、なるべく持ち物を肌身離さず持つようになったのは、昔よく嫌がらせを受けてたから。
最近そんなん全然なかったし、気抜けてたのがあかんかった。
西畑「 ⋯⋯ 頼れって何回言うたらわかんの 」
「 犯人探ししたいわけちゃうし、靴紐なんか替え効くやん 」
ほんまは、めちゃめちゃ悔しいし、悲しいけど。
普通のシューズなら「あー、またか」で終わったと思う。
でもこのシューズは神山くんに貰ったやつで、結構丁寧に扱ってきたから何となく傷ついたというか
大橋「 あの、今日ってこのビル誰がいるとか分かります？」
マネ「 Jrもレッスンしてるみたい。あとはレッスンの関係者とかスタッフかな 」
さっき私に釘を指したマネさんが教えてくれるけど、これで犯人を絞れるわけじゃない。
「 ほら、次の仕事ある人もおるやろうし、解散しよ、な？」
移動の車一緒のメンバーもおったけど、とりあえずその場はお開きにさせた。
〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1278人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：merrr | 作者ホームページ：http://twitter.com/merrr_mo_so_hs">Twitter</a>）...
作成日時：2022年2月18日 23時
