ー関西の紅一点の物語Ⅴ ー (ページ12)

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◎ ” 約束 ”の使い方① ページ12

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今日は2ndシングルの振り確認も兼ねたダンスレッスンの日なんやけど

「誰か一緒に行こうや〜〜〜」

大西「どこ？コンビニ？」

藤原「お前が寝坊したんが悪い。一人で行ってこい」

すっかり寝坊をした私は昼ご飯買ってくる時間が無かったってわけ。

大橋「しゃあないな、俺が行ったろ」

道枝「じゃー、俺もなんか買います」

「よっしゃ！見てみ丈くん二人も集まったで」

藤原「はいはい、はよ行ってこな時間無くなるで」

時計を見てみれば休憩スタートからもう既に10分経ってて慌ててレッスン室を出た。

大橋「 ……ちょっと待って、Aなんでダンスシューズ持ってんの」

「あ、え！忘れてた！なんで持ってんの！？」

もう少しでレッスン場の出入口ってところで和也に言われて気づく。

こういうのようあるねんな〜、ぼけぼけや。

道枝「僕ら待ってるんで置いて来ていいですよ」

「ごめん！ぱぱっと置いてくる」

ダッシュで今来た道を戻って、あっという間にさっきのレッスン室の前

中入ってアホとか言うて捕まんの嫌やし、前に置いといたらいっか。

誰も来やんやろ、と思って扉の横に置いといた。

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大橋「お、きたきた。じゃー行こか」

「ごめんなー待たせて」

道枝「 Aちゃんがぼけてるのはいつものことなんで大丈夫です」

「みっちーいつからそんな子になったん」

べらべら喋りながらもお昼ご飯と飲み物を買ってコンビニを出た。

道枝「大橋くん、買いすぎじゃないですか？お昼ありましたよね？」

「和也、また太んで」

大橋「二人して酷ない？残ったら夜にするもん」

「とか言って昼に全部食べるか、夜増えてるかの二択やな」

けらけら笑いながらレッスン室に向かう

大橋「あ、あれ誰のやつ？」

和也が指さしたのはレッスン室の前の靴

「あー、あれ私の。中戻ったら絶対丈くんに小馬鹿にされて長なるわと思ってさ」

道枝「確かに丈くんなら言いそう」

二人より少し早歩きをして靴を拾い上げた。

真っ黒な、前の誕生日に神山くんに貰ったやつ。

「 ⋯⋯⋯⋯⋯ え、」

大橋「どしたー？」

目の前の扉をなかなか開こうとしない私に違和感を感じたのか2人が後ろからトコトコと小走りしてきた。

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